7月9日(月)
鉾立登山口(五合目)の駐車場での朝。
やはり晴れた!
気温21度。寒くはない。
▲ 駐車場のはるか向こうに、鳥海山の頂上がくっきり見える。
▲ 6時に登山口を出発。
▲ 少し登ったところから駐車場を見下ろす。
その下に広がるのは日本海。
▲ すぐに、花がお出迎えだ。
▲ ルンルンの気分で、見晴らしのよい登山道を歩き始める。
このあとも、登山道は石を敷き詰めてあって歩きやすかった。
▲ 六合目の賽の河原と呼ばれるところに来ると
石ころの代わりに、今は一面の雪渓が広がり上へと伸びていた。
写真のずっと上部で左に折れていったが、まちがい。
もっと手前で雪渓からあがって山へ行くべきはずだった。
後ろからボクに追いついた若者が指摘してくれた。
▲ その若者の後について、無事に御浜(7合目)にたどりついた。
目の前には、鳥海山の頂上部が出てきたが、「あれっ、雲がかかりはじめている」が。
▲ とにかく前進だ。
右手には、丸い鳥海湖が目に入る。
湖岸がまだ雪に覆われているが、青と白のコントラストがきれい。
▲ もっと尾根づたいに歩いていくと、鳥海山頂上に近づく。
雲が切れて、頂上部が顔を出す。
しかしそれも一瞬で、また雲に覆われてしまったが。
▲ 八丁坂(八合目)の鞍部に向かって下っていく。
同行の先の若者によると、ここから前面に大きく広がる鳥海山の姿が一番良いと。
そうだろうね。残念だ。
▲ チングルマのお花畑。
▲ そのチングルマ(だと思うが)のアップ。
▲ 七五三掛(しめかけ)の分岐点。
ボクの計画では、左側の千蛇谷を下って新山ふもとの大物忌神社に到達して、帰路に外輪山を廻ってここへ戻る予定だった。
しかし、何度も鳥海山に来ている地元の若者(写真)は、千蛇谷を登り上がるのはたいへんだよという・・・
うむむ。このころにはかなりガスが濃くなってきていて、単独で雪渓がある千蛇谷を行くのは不安だった(蛇千匹だよ)。 で、彼のあとを付いて外輪山を先に廻っていくことにした。
これが間違いだった、と思う。
▲ 外輪山を下から登り始める。
ボクは彼のペースについていけず、お先にどうぞと言って一人で登ることに。
登りはじめは細い尾根道のよじ登りで、千蛇谷へ滑落リスクがありそうなところも。(後で聞いたが、実際1週間ほど前に滑落事故があったがこの雨で捜索は難航したとか)
やべーなと思いつつも、ガスっていて眼鏡レンズは濡れぼそるし谷底は見えずで、かえって良かったかも。
写真↑は、尾根坂をほぼ登り切ったあとだ。
▲ そんな崖状のところにも花があって。
外輪山の半分のところへ来た。ここからあとは2年前の秋に辿った外輪山コースであり覚えている。もう安心だ。
▲ そして、外輪山を神社のある御室小屋へ下るポイントまで到達した。
▲ そうこの崖みたいな急坂を降りていくのだ。
2年前は、軽アイゼンを装着しておっかなびっくりで降りたよな。
ここはゆっくり足元を確かめて下りれば大丈夫なんだ。
坂の中途で下から登ってくる人に出会う。尋ねると、降りたのだが新山はアイスバーン状の箇所があって断念して戻り直しているのだと。
▲ 急坂を降りきると雪渓状になっている。
ボクはここから新山へは登らないが、この雪渓を横切って神社のほうへ行かねばならない。
軽アイゼンを念のため装着。トラバース途中でガスの中から、逆に横切ろうとする数人のグループが現れ声を掛けられる。どっちの方向へいけば崖下に行くのかと。情報の交換が重要だ(苦笑)。
▲ 大物忌神社・御室小屋に到着。
よかった。
▲ 位置確認。
オレンジ色のコースで、右下から外輪山をたどってきて、点線の崖を降りて雪渓を横切って、現在丸印の広場にいる。
緊張しているからか、お腹は空いていないが食べておいたほうが良いだろう。
▲ 食べ終わった。
問題は、ここから先の絵地図の点線左下の千蛇谷へ単独で下っていけるかだ。
うむむ・・このガスでは五里霧中。新しい知らないコースを辿るにはリスクが高すぎる。
誰か下る人はいないかなあ・・・。
ジャーン、千蛇谷から上がってきた人がいた。このあとのコースを尋ねると、これから新山(頂上)を登ったあと、そのまま又千蛇谷を下るという。
「ご、ご一緒させてください!」
「いいですよ」
私も新山に登り始めたが(往復45分ぐらいか)、とってもその人にはついていけないし、なんか気力がもう起きなかった(新山は2年前に登っているし)。
で、私はあきらめて下で待機。そのかたは30分ほどで新山から降りてきたと思う。
じゃあ、下りましょうか。
▲ 「は、はいっ!」
その方は、リュックの後ろには切っ先の尖ったピッケルを付けている。
我らのストックなんかではない。
▲ 千蛇谷の雪渓には、コースロープが貼られているというか、下に這っている。
結論的には単独でも雪渓を下ってこれたかと思うが、それはガス状でもロープが見える視界があったから。万が一、中途でもっと視界が悪くなれば体験のないコースでは立ち往生したであろう。そしてさまよい始めると・・おきまりの不幸な事態の招来だ。単独はやめてよかった。
▲ 雪渓を2回ほど横切って、岩坂を下りて、ようやく外輪山と千蛇谷への分岐スポットまで戻った。
ここからは登ってきたコースでもあり、もうソロでも問題はないのだが、その方は時々ボクに話しかけてきて、ペースを合わせてくれてずっと先導してくれた。
帰りに見かけた花
▲ ニッコウキスゲ、ウスユキソウ、ハクサンチドリ、シャクナゲ かな
▲ 帰り道の賽の河原の雪渓。
このころには、すっかりガスも取れて青空に。
▲ 登山口にあと少しのポイントでは、鳥海山の頂上が見えてきて。
頂上の雲が取れている!
▲ わああ、頂上があんなにはっきりと!
4時近い。もう遅いわい。
▲ 登山口近くの展望台から。
右の方向から稜線づたいに歩いていったということか。
ああ、外輪山から新山をもう一度見たかったし、千蛇谷から外輪山を見上げてみたかったのだが、今回はかなわなかった。
ま、無事戻ってこられたことを感謝すべきか。
午後4時20分ごろに駐車場に戻った。
10時間余の山行か。
最後まで同行、先導してくれた方にあらためてお礼を言って、時間がお有りでしたらクルマでお茶はいかがですかとお誘いした。
帰る準備が済むと
▲ 冷たい麦茶のあとは淹れたコーヒー。そして冷やしたゼリーも出しておもてなしを。話ははずんで、気がついたときは6時を過ぎていた。なんと2時間も話し込んでしまった我々。
プライベート情報でもあるので要点だけ。
彼も60代、リタイヤー。地元の役場のなんと一時遭難救助隊の責任者でもあった。ボクは元救助隊員さんに救助されたのだ!(笑) 数年前体調を悪くしたが回復してきて、今は山もリハビリ的に登っている。同じ年代、リタイヤ組なので関心も似通って多岐に話が盛り上がったのだった。
ありがとうございました。ご一緒できて、お話ができて、楽しゅうございました。
またいつか、どこかで。お互いにご体ご自愛を。
下山して。昨晩と同じく道の駅・象潟へ。
▲ 夕食は、秋田だから 稲庭うどん 1250エン で。
このうどんはコシがあるが細くてツルッと入って、美味しかった。
おつかれさまでした。
過去日記:
鳥海山登山 湯の台口コース~晴れたぞ 前編 2016.10.16
鳥海山登山 湯の台口コース~新雪を歩く 後編 2016.10.16
鉾立登山口(五合目)の駐車場での朝。
やはり晴れた!
気温21度。寒くはない。
▲ 駐車場のはるか向こうに、鳥海山の頂上がくっきり見える。
▲ 6時に登山口を出発。
▲ 少し登ったところから駐車場を見下ろす。
その下に広がるのは日本海。
▲ すぐに、花がお出迎えだ。
▲ ルンルンの気分で、見晴らしのよい登山道を歩き始める。
このあとも、登山道は石を敷き詰めてあって歩きやすかった。
▲ 六合目の賽の河原と呼ばれるところに来ると
石ころの代わりに、今は一面の雪渓が広がり上へと伸びていた。
写真のずっと上部で左に折れていったが、まちがい。
もっと手前で雪渓からあがって山へ行くべきはずだった。
後ろからボクに追いついた若者が指摘してくれた。
▲ その若者の後について、無事に御浜(7合目)にたどりついた。
目の前には、鳥海山の頂上部が出てきたが、「あれっ、雲がかかりはじめている」が。
▲ とにかく前進だ。
右手には、丸い鳥海湖が目に入る。
湖岸がまだ雪に覆われているが、青と白のコントラストがきれい。
▲ もっと尾根づたいに歩いていくと、鳥海山頂上に近づく。
雲が切れて、頂上部が顔を出す。
しかしそれも一瞬で、また雲に覆われてしまったが。
▲ 八丁坂(八合目)の鞍部に向かって下っていく。
同行の先の若者によると、ここから前面に大きく広がる鳥海山の姿が一番良いと。
そうだろうね。残念だ。
▲ チングルマのお花畑。
▲ そのチングルマ(だと思うが)のアップ。
▲ 七五三掛(しめかけ)の分岐点。
ボクの計画では、左側の千蛇谷を下って新山ふもとの大物忌神社に到達して、帰路に外輪山を廻ってここへ戻る予定だった。
しかし、何度も鳥海山に来ている地元の若者(写真)は、千蛇谷を登り上がるのはたいへんだよという・・・
うむむ。このころにはかなりガスが濃くなってきていて、単独で雪渓がある千蛇谷を行くのは不安だった(蛇千匹だよ)。 で、彼のあとを付いて外輪山を先に廻っていくことにした。
これが間違いだった、と思う。
▲ 外輪山を下から登り始める。
ボクは彼のペースについていけず、お先にどうぞと言って一人で登ることに。
登りはじめは細い尾根道のよじ登りで、千蛇谷へ滑落リスクがありそうなところも。(後で聞いたが、実際1週間ほど前に滑落事故があったがこの雨で捜索は難航したとか)
やべーなと思いつつも、ガスっていて眼鏡レンズは濡れぼそるし谷底は見えずで、かえって良かったかも。
写真↑は、尾根坂をほぼ登り切ったあとだ。
▲ そんな崖状のところにも花があって。
外輪山の半分のところへ来た。ここからあとは2年前の秋に辿った外輪山コースであり覚えている。もう安心だ。
▲ そして、外輪山を神社のある御室小屋へ下るポイントまで到達した。
▲ そうこの崖みたいな急坂を降りていくのだ。
2年前は、軽アイゼンを装着しておっかなびっくりで降りたよな。
ここはゆっくり足元を確かめて下りれば大丈夫なんだ。
坂の中途で下から登ってくる人に出会う。尋ねると、降りたのだが新山はアイスバーン状の箇所があって断念して戻り直しているのだと。
▲ 急坂を降りきると雪渓状になっている。
ボクはここから新山へは登らないが、この雪渓を横切って神社のほうへ行かねばならない。
軽アイゼンを念のため装着。トラバース途中でガスの中から、逆に横切ろうとする数人のグループが現れ声を掛けられる。どっちの方向へいけば崖下に行くのかと。情報の交換が重要だ(苦笑)。
▲ 大物忌神社・御室小屋に到着。
よかった。
▲ 位置確認。
オレンジ色のコースで、右下から外輪山をたどってきて、点線の崖を降りて雪渓を横切って、現在丸印の広場にいる。
緊張しているからか、お腹は空いていないが食べておいたほうが良いだろう。
▲ 食べ終わった。
問題は、ここから先の絵地図の点線左下の千蛇谷へ単独で下っていけるかだ。
うむむ・・このガスでは五里霧中。新しい知らないコースを辿るにはリスクが高すぎる。
誰か下る人はいないかなあ・・・。
ジャーン、千蛇谷から上がってきた人がいた。このあとのコースを尋ねると、これから新山(頂上)を登ったあと、そのまま又千蛇谷を下るという。
「ご、ご一緒させてください!」
「いいですよ」
私も新山に登り始めたが(往復45分ぐらいか)、とってもその人にはついていけないし、なんか気力がもう起きなかった(新山は2年前に登っているし)。
で、私はあきらめて下で待機。そのかたは30分ほどで新山から降りてきたと思う。
じゃあ、下りましょうか。
▲ 「は、はいっ!」
その方は、リュックの後ろには切っ先の尖ったピッケルを付けている。
我らのストックなんかではない。
▲ 千蛇谷の雪渓には、コースロープが貼られているというか、下に這っている。
結論的には単独でも雪渓を下ってこれたかと思うが、それはガス状でもロープが見える視界があったから。万が一、中途でもっと視界が悪くなれば体験のないコースでは立ち往生したであろう。そしてさまよい始めると・・おきまりの不幸な事態の招来だ。単独はやめてよかった。
▲ 雪渓を2回ほど横切って、岩坂を下りて、ようやく外輪山と千蛇谷への分岐スポットまで戻った。
ここからは登ってきたコースでもあり、もうソロでも問題はないのだが、その方は時々ボクに話しかけてきて、ペースを合わせてくれてずっと先導してくれた。
帰りに見かけた花
▲ ニッコウキスゲ、ウスユキソウ、ハクサンチドリ、シャクナゲ かな
▲ 帰り道の賽の河原の雪渓。
このころには、すっかりガスも取れて青空に。
▲ 登山口にあと少しのポイントでは、鳥海山の頂上が見えてきて。
頂上の雲が取れている!
▲ わああ、頂上があんなにはっきりと!
4時近い。もう遅いわい。
▲ 登山口近くの展望台から。
右の方向から稜線づたいに歩いていったということか。
ああ、外輪山から新山をもう一度見たかったし、千蛇谷から外輪山を見上げてみたかったのだが、今回はかなわなかった。
ま、無事戻ってこられたことを感謝すべきか。
午後4時20分ごろに駐車場に戻った。
10時間余の山行か。
最後まで同行、先導してくれた方にあらためてお礼を言って、時間がお有りでしたらクルマでお茶はいかがですかとお誘いした。
帰る準備が済むと
▲ 冷たい麦茶のあとは淹れたコーヒー。そして冷やしたゼリーも出しておもてなしを。話ははずんで、気がついたときは6時を過ぎていた。なんと2時間も話し込んでしまった我々。
プライベート情報でもあるので要点だけ。
彼も60代、リタイヤー。地元の役場のなんと一時遭難救助隊の責任者でもあった。ボクは元救助隊員さんに救助されたのだ!(笑) 数年前体調を悪くしたが回復してきて、今は山もリハビリ的に登っている。同じ年代、リタイヤ組なので関心も似通って多岐に話が盛り上がったのだった。
ありがとうございました。ご一緒できて、お話ができて、楽しゅうございました。
またいつか、どこかで。お互いにご体ご自愛を。
下山して。昨晩と同じく道の駅・象潟へ。
▲ 夕食は、秋田だから 稲庭うどん 1250エン で。
このうどんはコシがあるが細くてツルッと入って、美味しかった。
おつかれさまでした。
過去日記:
鳥海山登山 湯の台口コース~晴れたぞ 前編 2016.10.16
鳥海山登山 湯の台口コース~新雪を歩く 後編 2016.10.16