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ビル・ゲイツ、世界のエネルギー危機について語る
Weblog
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2011年08月07日 23時58分24秒
「Q&A:ビル・ゲイツ、世界のエネルギー危機について語る
http://wired.jp/2011/08/05/%e3%83%93%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%82%b2%e3%82%a4%e3%83%84%e4%b8%96%e7%95%8c%e3%81%ae%e3%82%a8%e3%83%8d%e3%83%ab%e3%82%ae%e3%83%bc%e5%8d%b1%e6%a9%9f%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e8%aa%9e%e3%82%8b/
1時間に及ぶこのセッションでゲイツ氏は、原子力は依然として最も安全なエネルギーであるが、先進国は研究開発に十分な投資をしておらず、ソーラーパネルを各人の家の屋根に付けたところで二酸化炭素削減にはつながらない、単なる「子どもだまし」であると述べた。
全く同感だ。
「原子力発電は必要である。」
もう少し正確に言えば、
「人類は、あと50年くらいは、原子力発電を使わざるを得ない。」
と私は考える。
では、「原子力発電は『必要悪』である。」のか?
『悪』であるのは、「原子力発電」という技術ではなく、それを安易に運用していた人的要因にある。
中国での高速鉄道の事故を聞いて、日本の人々はどう思ったか。
「高速列車は危険であるので、新幹線をすぐに廃止すべきだ。」
とは、普通は思わない。
「安全対策が、日本に比べて不十分であったのであろう。」「事故の原因を追及し、どうしたらもっと安全に運用できるのかの対策を打つべきである。」
と、思うであろう。
それは、航空機の事故でもそうであるし、自動車事故でもそうである。
日本だけでも、年間5千人の人が、自動車事故で亡くなっている。
これだけの人命が失われているにもかかわらず、「自動車を廃止するべきだ。」との声は聞こえない。
それは、代替手段がないから。というのも、大きな理由であろう。
だが、先ほどの高速鉄道の件で、「廃止すべきだ」とは考えずに、「安全性に問題があったのでは?」と、考えた時に、「代替案がない」ことを検討した者がどれだけいたであろうか?
恐らくは、既に同様のことが何度もあったため、最初にその事に思い至った時点で、「代替案がない」ことも考慮した末に、「廃止はありえない。安全性を向上するべき。」との結論に至り、以降、同様の事象が発生した場合には、意識下でこの選択肢は捨てられ、意識に上ることがないものと思われる。
そう言った意味で、今、原発の安全性について、熟考するのは大切である。
では、「原発の安全性」はどれだけのものであるのか?
そもそもは、最初に原発を計画した時に、地域住民の反対に対して「原発は安全である。」と、宣言してしまったことに端を発する。
100%の安全性など、この世には、ない。
だが、「ほとんど安全である。」とか「危険性は殆どない。」では、反対派を押し切って、事業を強行することが出来ない。
この「原発は安全である。」というレトリックが、反対派を宥めるためだけに使用されたのであればまだ良かったのたが、原発が運用されるようになってから天下って来た上層部も「安全性?100%安全なんだろ?」との、盲目的な過信に至ったのではないのか。
そのため、安全性の向上に対する技術改革が、二の次になってしまっていたのは確かであろう。
原発は安全なのか?
少なくとも、これほどの被害を出さずに、運用することが出来たのは明らかだ。
「想定外の大きさの津波であった。」
のが、今、今回の事故の主要因とされている。
確かに、これだけ広範囲に被害が及んだことに関しては、想定外の域に達している。
だが、原発の設計の際に考慮するのは、その地点での津波の高さ=波高だ。
Wikiの「津波」の項(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%A5%E6%B3%A2
)をちょっと見ても解るように、決して想定外の規模とは言えない。
データの不正確さを鑑みたとしても、過去に同様の津波は発生している。
明治以降でも、大きな津波被害は10件に上っているし、その半数で「波高」が福島原発の想定波高=5.7mを上回っている。
平成5年の「北海道南西沖地震」では、波高16.8mを記録している。
今回のような津波の襲来を想定していないのがおかしい。
「安全性」云々を語れるレベルに達していないのは明らかだ。
そもそも、「5.7m」という精度の数値が、想定値とし出てくるのはおかしいであろう。
現実に発生した津波の波高ですら、0.1m の精度では観測出来ていない。
堤防の建造では、高さが10cm違うだけで、建設費用が大きく違ってくる。
堤防をどれだけ高く作る必要があるのか?のために恣意的に導き出された数値であろう。と、批難されても、なんら反論できない値だ。
原発についても、他の事故と同じように、どうしたら安全性が高められるか?の検討を、ちゃんとして欲しい。
「たとえ技術的な改善が可能であったしても、既得権益に雁字搦めになった組織構造に問題があるので、原発に安全性を期待するのは不可能である。」
との声もあるであろう。
だが、日本の社会の仕組みは、そこまで絶望的な状態なのであろうか。
それこそ、これを機に、改善するにはどうしたら良いのか?を、ちゃんと検討するべきではないのか。
今まで通りのやり方で、今後も日本の経済的首位が維持できると、皆、本気で思っているのか。
ただ漠然と「大丈夫だろ」と、意識下での判断に頼り過ぎていないだろうか。
「これでは、安全性への配慮が、二の次になっていたと批難されても、なんら反論が出来ないのではないですか?」
「おっしゃる通りです。大変申し訳ございませんでした。」
「と、言うことは、今のこちらの言い分を認めるわけですね?」
「と、おっしゃいますと?」
「安全性の向上は『二の次』になっていたと。」
「はい。全くその通りでごさいます。」
「では、『一番目』は何だったんですか?」
「はい?」
「安全性を二番目にしてまで、優先させなければならなかった『一番目』の事項とは、何だったのでしょう。」
「...それは、経済的要因です。どんなに素晴らしい計画があっても、それに見合った資金がなければ何も実現出来ません。」
「このずさんな計画の、いったいどこが『素晴らしい』と言うおつもりですか?」
「...『素晴らしい計画』とは、このことだけを指すのではありません。」
「私腹を肥やして、『都内の一軒家に住む』とか『ベンツに乗る』とかでしょうかね?」
「そんな、小さなことではありません。」
「では、何なんでしょう?」
「将来は『財団』を設立して、世界平和に利用するんですよ。」
「自分で言っていて、嘘くさいと思いませんか?」
「80年代にビルゲイツが同じようなことを言ったとしても、恐らく誰も本気にしなかったとは思いませんか?」
「しなかったでしょうね。」
「だったら、私が言っていることが嘘だと断定することは、出来ないのではないかね?」
「いえ、簡単ですよ。」
「・・・?」
「80年代には彼も、そんなことは考えていなかったと思いますから。」
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