未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle





「引用元:DISCOGRAPHY | XG - Official Site

私の過去のエントリー「『XGの「PUPPET SHOW」の歌詞に海外男性ファンが激怒してる』らしい件について」に、未だにかなりのアクセスがある。

安定の「XG を支えるコリオグラファー(振付師)」の次に、最近のエントリーと続き、3番目4番目位にアクセス数が多い。

もう半年以上も経つのになぜ?と、Google Analytics にて調べてみたら、どうやら「XG 炎上」「XG アンチ」などの検索結果で辿り着いて来るようだ。

試しに上記で検索してみたところ、気になるワードが目に付いた。

「XGは反韓アイドル」「XGは韓国でバッシングされている」「XGが嫌われているのは日本人だからではなく反韓だから」など、など。

記事の内容は概ね、「XGが反韓」であることを前提にして何かが語られているので、それを読んだ人はXGメンバーが韓国や韓国ファンに対して、何かヒドイことをしたかのような印象を受けてしまうような内容になっている。

最近XGのファンになった人はご存じないと思うので、その経緯などを書き留めておきたい。

「最近知ったXGってグループが凄く好きなんだけど、韓国では『反韓アイドル』と言われてるみたいで、なんかヤナ感じ。。。」と、思ってしまっては、もったいない。

そもそも、XGの所属事務所である「XGALX」は、「avex」傘下の韓国法人である。
世界で爆ヒット「XG」を生んだエイベックスの苦節 韓国エンタメを徹底分析、「強いIP」を再び模索 | 東洋経済ONLINE

『コト』の発端はavexの会長である「松浦勝人」氏による、自身のYouTubeチャンネルでの発言だ。

動画を探したが、どうやら削除されているようで見つけられなかった。

この記事が、動画での発言内容と、その後の韓国での反応などをかなり正確に伝えている。
Avex新グル「XG」Mカ初出演 → 会長発言&「K-POP」擬態ぶり話題に | デバク K-POPニュース&ゴシップ情報まとめ

自分は問題の動画を見ているので、記事の元ネタは恐らく、動画を見ながら文字起こししたものと思われる。

記事の後半の、その動画を受けての韓国側の反応は、XGファンとしては反論したくなる部分もあるが、まぁ、概ね妥当な意見だと思う。

ARATAさんが動画を受けて、ことを鎮静化しようと丁寧な説明をされているので、こちらも引用させて頂いた。

韓国で物議を醸すavex会長の発言について思ったこと


また、XGの総括プロデューサーのサイモン氏が、この発言を受けて、長文の釈明をしている。
“全員日本人メンバー”ガールズグループXG・MAX松浦の発言を釈明

この文章は韓国語のみで発表しており、明確に、今回の件で不愉快な思いをさせてしまった人々への謝罪と、真意を知って欲しいとの思いが込められている。

最初の会長の発言と、それに対するSNSでの反応が元になって、「XGは反韓」のレッテルを貼られてしまったようだ。

記事をいくつか読んでみたが、この件以外に「XGは反韓」と思われてしまうような事件や発言は見つからなかった。

少なくとも、XGのメンバーに「反韓」感情があるわけではないし、この件が伝わるうちに内容が簡略化され、「XGは反韓」のような形で、事情を知らない者に伝搬し増幅されて行ったのではないかと思う。

「サイモン氏は嫌韓」のような表現もあったが、具体的な指摘がなかったので、恐らくは「XGのトップは韓国をバカにしている」ような内容を読んだ者が、勘違いして投稿したものが伝わって行ったものと思われる。

この様に、そもそもの会長の発言、およびそれを韓国語に翻訳した内容の所々が、サイモン氏やメンバーの発言であるかのように広まってしまい、それだけを読んだ者がまた「XGは反韓」だと思い込んでしまった例が殆ど(私の知る限り全て)であるようだ。

とは言え、誤解を招きそうな発言もあるので、私なりにフォローしてみたい。

■XGは韓国の良いところばかり盗っている。
それは、そーなんだよ。だけどニュアンス的には最高の環境を与えたいので、韓国の育成システムを使わせてもらっている。って感じだ。
会長の言葉がストレートな反感に繋がっている部分だが、サイモン氏もメンバーも、敬意と感謝を忘れるはずもなく、日本のALPHAZも韓国の力がなかったらXGがここまでに成れなかったのは承知なので、もの凄く感謝しているし、リスペクトしている。
プロデューサーのサイモン氏は、そもそも自分が韓国のアイドルグループで活動していた経験があり、韓国の育成システムが優れており、XGの目指すものを実現するためには、それ以外には考えられなかったであろう。
韓国からトレーナーを招いて教えてもらうのではダメだ。身も心もドップリと韓国育成システムと韓国そのものに浸って欲しい。と。

■何で全編英語歌詞なのか、自分達の文化に誇りを持って、日本語で歌えば良い。
言いたいことは解るし、一理あるとも思う。
だがこれは、そもそもの「グローバルに活躍できるガールズグループを作る」と言う、XGの『存在意義』的な部分に直結している問題であるので、一番確実な方法を選んだ結果と思って欲しい。
韓国語の歌詞で US Billboard にチャートインするという快挙を、他のグループが成し遂げているが、それは韓国音楽産業の長年の蓄積の上に成り立っている。とてもすぐに真似出来るようなものではない。
それに「己の文化で勝負」と言い出すと、R&B や HIP-HOP も西洋音楽が全てダメになるので、日本の伝統文化のみのガールズグループで世界を目指すのは、それは途方もないことに思える。

■全員が日本人
最初にオーディションを始めた時には、世界各国から広く応募していたことが、過去の動画で紹介されている。
コロナの影響で、国際的なオーディションを続けることが不可能になり、全員日本人になった。
韓国の育成システムに従い、韓国を拠点にすることは先に決まっていたので、いびつな構成になってしまった。

■K-POPの真似をしながら、「自分達はK-POPではない。X-POPだ」と言って、K-POPを下に見ている。
これも、会長の言葉に対するストレートな反応が元になっている。
自分の記憶では、最初から「X-POP」を標榜していたわけではなかったように思う。
韓国の音楽番組に出演させてもらった時に、全員日本人で英語で歌って、それは K-POP ではないのでは?との指摘があり、当初から予想していたことではあるのだが、やはりはっきりさせるべき。との判断があったように思う。
K-POPでなはい。だが、明らかに K-POPの恩恵を受けているので J-POP と言い切るのも敬意に欠ける。両方に忖度し、さらにプラスのイメージを持たせるために X-POP という造語が誕生した。

■YGとの関係について
デビュー当初、「BLACKPINK」が所属する「YGエンターテインメント」との関連が噂された。
XGがデビュー前に公開したダンス動画の収録スタジオがYGのスタジオ(傘下のYGXのもののようだ)であることが、その特徴的な背景からすぐに解り、「YGからBLACKPINKに続く新たなグループ誕生か?」と、なったのだと思う。
その時にすぐに「YGとは関係ない」旨を公表しなかったことが反感を買った。
配慮が足りなかったし、対応も悪かったが、これは「XGが嫌われた」理由であって「XGが反韓」である理由にはならない。
この手の「XGは○○だから嫌われている」理由を述べて「だから、XGは反韓アイドル」だと主張している記事も良く見かけるが、これは前提と結論が結びついていない。決して「XGが韓国に反感を抱いている」ことにはならないので注意だ。

色々書いたけど、メンバーはみんな良い子だし、自分達がここまで出来るのは韓国の育成システムのお陰てあることは、ちゃんと身をもって心得ているし、敬意もリスペクトもある。
それは総括プロデューサのサイモン氏も同じ、いや、メンバー以上かもしれない。

なので、「XGは反韓アイドル」の言葉に惑わされずに、快く応援しよう。

韓国民から嫌われていることも「反韓」の部類に入るのであれば、それは仕方ないこと。
説得しようとしても、そもそもの「反日感情」が出発点にあるのであれば難しいことだし、それを持って彼らを非難するのは、お門違いだと私は思うので、やめて欲しい。

そんな彼らの中からいつか、ふと、街で流れるXGの楽曲を耳にしたり、ダンスパフォーマンスを見かけたりした時に「もしからしたら、XG好きかも」と、思ってくれる人が出てくれれば、それで良いじゃないか。

そしてまた、その中の何人かがXGを追うにつれ、「もしかしたら、日本好きかも」と、思ってくれれば、それはとても素敵なことだ。

世の中はそうやって、少しずつ明るくなっていく。

とは言え、彼女達に「日韓の架け橋になって欲しい」と願うのは、ちょっと違うと思う。

XGは今まで通り素敵なパフォーマンスを続けてくれれば、日韓に限らず、世界のあちこちに分け隔てなく、明るい光と温もりを、少しずつ照らして行ってくれると思うから。

ブログ内リンク

XG - 「Tippy Toes」
XG - Dance Performance 解析
XG の衝撃
XG - Solo Dance Performance
XG - 2nd Single - 「MASCARA」
XG - MASCARA - RELAY DANCE(リレーダンス)
XG を支えるコリオグラファー(振付師)
XG TAPE #2 GALZ XYPHER
『TR-808』
XG Reaction 集
世界を侵食しつつある「XG」AT COACHELLA
[XG TAPE #3-B] Nothin' (JURIN, COCONA) 背番号17に込められた思い
XG - GRL GVNG / CHOREOGRAPHER
[XG VOX #5] XGLEE CLUB (HINATA, JURIA, CHISA)
XG - TGIF
SHOW YOU CAN - MAYA & COCONA of XG
XG - NEW DANCE
XGを支える音楽 - XG ‘NEW DNA’ SHOWCASE in Japan
XGを支えるルイ・ヴィトン
[XG TAPE #4] - XGを支えるHIPHOPガチ勢
XG は HIP-HOP なのか
XG - WOKE UP MV 解析
XG - SOMETHING AIN'T RIGHT
XGは「反韓アイドル」なのか?

■Choreographers
「Hyojin Choi」Performance Director
「Bailey Sok」Dance Performance (#COCONA)
「Natalie Bebko」Dance Performance (#JURIN)
「The Lab / Sienna Lalau」Dance Performance #1
「Galen Hooks」Dance Performance (#CHISA)
「Spella」Dance Performance (#HINATA)
「Jojo Gomez」Dance Performance (#MAYA)
「May J Lee」Dance Performance (#JURIA)
「YANIS MARSHALL」Dance Performance (#HARVEY)
「Sienna Lalau」&「May J Lee」Tippy Toes
「Sienna Lalau」&「RENAN」MASCARA
「Aiki」Dance Performance #3
「RIEHATA」TikTok XG-MASCARA with RIEHATA
「AKANEN」TikTok COCONA she certified
「LadyBounce / BIGGY」Choreography Director

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