例によって、千住職場通り商店街の看板に触発されて現場を訪ねています。
そして例によって説明を転写します。
江都駿河町三井見世略図(えどするがちょうみついみせりゃくず)
東京都中央区日本橋室町二丁目
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「三井見世」とは、江戸屈指の呉服屋越後屋のことです。
両側を三井が占める駿河町の通りからは、この図のように富士が正面に見通せました。
看板にありますように、越後屋は現金掛け値なしで大評判となり、一日千両もの商いで江戸名所の一つとなりました。
この大店を下から見上げるような構図で大屋根を強調、動きの素早い瓦職人と空を飛翔する凧の動きが絶妙です。
富士の三角形、屋根の傾斜も三角形と北斎らしいバランスとなっています。
めでたい寿の字の凧は、三井のお正月の売り出し広告なのでしょう。
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ここもすぐに分かりました。この正面に富士山が見通せたのですね。富士山から一方通行の路です。
浮世絵では左右が越後屋ですが、今は左側が三越で、
右側が三井住友信託銀行です。
まあ、越後屋も含めて全部三井家のものですけど・・・。