北斎の描いた現場を訪ねています。
PCで探した説明を転写します。理解が深まると思います。
本所立川
本所立川 (ほんじょたてがわ)
東京都墨田区緑四丁目
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立川は運河の堅川のことです。この運河が隅田川に交わるあたりには、材木問屋の材木置き場が多くありました。
製材された丈の高い材木の間から小さく遠慮したような感じで富士が見えます。
一方、木片を投げている人、それを受取ろうと構える人、鋸を挽く職人などの表情は生き生きと描かれています。
小さく見える富士以外、殆どは直線で構成されています。
材木置き場の看板に「西村置場」、材木に「永寿堂仕入」「新板三拾六不二仕入」と書き込み、版元と本シリーズの宣伝をしています。
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墨田区緑4丁目にやって来ました。
他に場所を特定できる情報はありません。
竪川(北斎は『立川』と書いています) にやって来ました。界隈には竪川と横川があります。江戸城から見て、縦に流れる川と横に流れる川です。
この辺りだと思います。
材木問屋の面影は皆無です。
マンションが中心の住宅街です。
竪川へ行きます。中空を走るのは首都高速小松川線です。
東京に高速道路を造る時、立ち退きが不要で工事がはかどり易い運河の上に造りました。向こうが隅田川です。その向こうに江戸城が在ります。つまり、縦川です。
この水運を使って材木を運搬しました。
この道を行くと「木場」です。
絵の面影は全くありません。