おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

84秒の熟柿啄ばみ ツグミ

2012年12月16日 00時50分49秒 | 野鳥

写真1 熟柿に嘴(くちばし)を突っ込むツグミ


写真2 嘴(くちばし)に熟柿の小片をくわえ、周りを警戒するツグミ


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 穫り残された柿は、餌の少なくなる冬季、野鳥にはかっこうの餌。
 農村歩きの定路にあるS氏宅を久しぶりに訪ね、帰ろうとしたとき、ツグミが庭の柿の木に飛来。
 この時季、スズメ、ヒヨドリ、ムクドリ、ツグミ、カラス、メジロなどが熟柿を啄ばむ姿にたびたび出合う。
 しかし、近づくとすぐ逃げて撮れない。
 今回は、筆者に気づいてないのか、あるいは空腹に負けたのか、逃げず、周りを警戒しつつ懸命に啄ばむ。
 飛び去るまでの84秒間に5回啄ばみ、その2コマが上の写真。
 メジロ(当ブログ2012年10月28日・フォトチャンネル:熟柿を啄ばむメジロ)に次いで運よく撮れた。

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年12月09日 撮影地:栃木県下野市
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あれ、なんだろー  ヤツガシラの茎干し

2012年12月15日 00時00分00秒 | 農村

写真1 軒先に吊るされ干してあるのは、なんだろー。


写真2 6年前と同じように鹿避けネットは張ってある。


写真3 6年経つと栗の木は大きくなっている。しかし、熊座はない。


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1.猿の姿と熊座はなく、鹿避けネットは張ってある
 農村歌舞伎の里、埼玉県秩父郡小鹿野町。同町の松井田でバスを降り、県道43号を旧荒川村方向へ、長留(ながる)へ歩く。
 約60分歩いて着いたのが、請地(うけじ)という名の小集落・むら。6年ぶりに訪ねる。かつて、当ブログで熊座(クマザ・)と鹿(シカ)避けネットを紹介した(2011年02月15日同月17日)。
 その熊座や鹿避けネットはどうなっているか、今年もあるか、猿は今年も畑に出でダイコンを食べ農家に害を与えているか(当ブログ2011年02月13日)、など頭に浮かべながら歩いた。
 請地に着く前、県道脇の畑などには猿の姿はなかった。猿がいないことを帰りに乗った町営バスの運転手さんに聞くと、ふだんは運転中に猿を見るので、狩猟期の今、猿は山奥に隠れているんだ、との見解。
 請地に着き、県道から左に入り、長留川を渡り、件の熊座とネットを確認。その結果、鹿避けネットは張ってあり(写真2)、熊座はなかった(写真3)。

2.軒先に吊り下げて干してあるものは、なんだろー
 さらに集落の中を歩く。まず、目に入ったのが、農家の軒先(のきさき)に吊るしてある長くて細く、茶色のもの(写真1)。あれ、なんだろー。
 後日、宇都宮市宮山田町の「ファーム山田 とれたて直売所」で、ヤツガシラといっしょに買おうとしたものを、店番の女性に聞くと、それはヤツガシラの茎を干したもの。
 そうかー、小鹿野町の請地で見て撮ったのは、これだー、ヤツガシラの茎を干していたんだー、と合点。
 考えるに、ヤツガシラの茎干しは、代々引き継がれた食料保存行為、保存食つくりの一つ。

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年11月18日 撮影地:埼玉県秩父郡小鹿野町請
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なに、なさってんですか76  ホーレンソウに被せてる

2012年12月14日 00時00分00秒 | 農業

写真1 ホーレンソウ畑に蒲鉾型ビニールトンネルがあり、その脇に細い棒が立ち、男性が作業中


写真2 ホーレンソウを6条ほど植えた畝の上、化学製品の細い棒を半円状に曲げて地に刺し、ビニールを被せる。


写真3 被せ終えたビニールが強風にパタパタ音をたて、はためいている。


写真4 被せたビニールの外に化学製品の細い棒を立てる。


写真5 ビニールの外に立てた化学製品の細い棒を半円状に曲げて地に刺し、ビニールを外から押さえる。


写真6 ビニールは内と外の2本の化学製品の細い棒で押さえられ、寒風にも吹き飛ばず、ホーレンソウを守る。


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 定路を歩いていると、約100m先のホーレンソウ畑で作業中の男性(写真1)。
 猛禽類の写真を撮り終え、作業中の畑へ行き、なに、なさってんですか、と声をかける。
 作業中のNさんは、忙しいのに手を休め、次のように教えてくださる。多謝。

1.寒波襲来でホーレンソウの伸びが悪く、ビニールを被せてる
  ここ数日、日本海側は大雪、当地も急に寒くなり、ホーレンソウの伸びが悪く、あわてて被せている。
  以前は、被せたビニールを紐で押さえて、紐が切れていた。
  しかし、今、支柱(化学製品の細い棒)で押さえるので心配ない。
  この時季、風は強い方が良い。
  風で雲が飛び去り、日照時間は長くなり、紫外線も強くなり、ホーレンソウには良い。
  また、風が吹くと畑の土も乾く。
  土が乾き気味にならないとホーレンソウの育ちは悪い。

2.寒波襲来の今、値が良い。しかし、作り過ぎると値崩れ
  急に寒くなり、ホーレンソウは品物が少なく、近年になく値が良い。
  ふだんは、農家止めようかと思うくらい安い。
  ホーレンソウは、今高値だからたくさん播く。
  しかし、伸びて出荷する頃安くなる。
  育ち過ぎても良し悪し。
  大量に出荷されると価格が安くなる。
  安いときは1袋5円、平均70円。
  出荷経費は30%。段ボール、JA手数料、市場手数料など。

3.露地野菜が主、ビニールハウスでは作らない
  筆者は団塊世代。
  Nさんは10歳ほど若い。
  農業専従で、働き手は母親と2人。
  アルバイトを雇うほど儲からない。
  露地野菜を3haの畑に作る。
  夏、空ける畑もある。
  「細かいもの」、すなわち手のかかる野菜なので面積をこなせない。
  メインは秋や冬の野菜。
  ホーレンソウ、ニンジン、ショウガ、ネギ、ダイコン、ブロッコリーなど。
  野菜は天候不順などで作付けの10%は売り物にならない。

  今は昔の人にくらべて手間をかけない。
  こんな寒いとき、外に出て来てやるのは大変なので、今の若い人は施設、ビニールハウスをやる。
  しかし、イチゴ農家は大変。
  単価は下がるのに、油、ビニール代など何でも上がっている。
  そのため、規模拡大し、パートさんを雇っている。

4.販売先は複数、JAだけではない、スーパーにも出す
  ホーレンソウなど野菜の出荷はJAとスーパー。
  数ヵ所のスーパーに、地場産コーナーを設けてもらい、自分で持って行く。
  はける量は少ないが、安定している。
  日銭を稼げる。
  値が高いときはJAに出すのが多い。
  スーパー以外の直売所には出荷してない。
  スーパーはライバルの成功を見て、農家に声をかけて来る。
  逆に、スーパーへ売り込みに行く農家もある。

5.TPP以前の問題、農家がいなくなる
  あと3年で、ここらは変わる。
  農業する人がいなくなる。
  今、70歳代後半の人が農業やっている。
  今のように動けなくなる。
  若い人は勤めに出て、農業をやらない。
  Nさんがビニールを被せている畑は親戚から借りている。
  親戚が作らないので。
  この周りの畑は、所有者が作っているのでなく、Nさんのように借りて作っている方が多い。
  TPP以前の問題。
  TPPに参加しても、しなくても、その前に農家がいなくなる。

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年12月09日 撮影地:栃木県下野市
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羽黒山荘 田楽茶屋の女将さん、そばを打つ

2012年12月13日 00時00分00秒 | グルメ

写真1 少なくとも、打ちたて、茹でたての二たてそばと野菜天ぷらを賞味


写真2 女将さんが、そば打ち部屋でそば切り中


写真3 「手打ち」をあらためて知り、二たてそばを賞味


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 恩師が遺した史料や文献等の整理、目録作りのために、筆者を含め門下の4人が宇都宮市郊外の宮山田町へ月1回の割で通い始めて5年。
 その日の昼食は、羽黒山荘 田楽茶屋(写真3)か、「JAかみつが 小林農産物直売所」に併設する「そば処 小林」。
 12月02日は羽黒山荘 田楽茶屋。いつもの天ぷらそばの大盛りと普通盛りを注文(写真1)。
 4人でしゃべり、ハンググライダー撮りなどして待っていると、コツコツ、コツコツ、リズミカルな音が耳に入る。音に誘われて席を立つ。
 音の主は女将さん。我々の注文に応じてそば打ち中(写真2)。ガラス等で四方を仕切られた部屋の中、でっかいそば切り包丁が音を出している。
 我々は、そば粉に挽く現場を見てないので、打ちたて、茹でたての、二たてそばを賞味。冷水ですすがれ、しめられて好食感。
 筆者は、女将さんのそば打ちを見ながら、半世紀前の叔母のそば打ちを想起。

 引用・参考文献等:当ブログ2012年12月06日2011年08月28日同年05月02日同年03月07日
 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年12月02日 撮影地:栃木県宇都宮市・羽黒山
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今日は神有月の晦日

2012年12月12日 00時00分00秒 | 景観

写真1 出雲神社神殿をモチーフとするJR出雲市駅舎。インパクトあり


写真2 出雲神社神殿をモチーフとする商店街出入口


写真3 用水路端の柳並木、水面に映える。


写真4 杉玉の色良し、うまい新酒の時季到来


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 今日12日は、出雲では神有月の晦日。
 他地域では神無月の晦日。神々が出雲大社から帰って来る。
 その出雲大社の表徴を出雲市街で目にする。
 たとえば、JRの出雲市駅舎(写真1)、「サンロード なかまち」アーケード街の出入口(写真2)は出雲神社神殿をモチーフとする。
 駅舎の表徴は強烈。出雲大社の地に来た実感を湧かせる。
 その強烈残像を脳裏に、そぞろ歩き。細い路地を進むと街中の用水堀につく。
 しだれ柳、さらさら流れ、水面に映る柳など、風情ある佇まいに暫し歩みを止める(写真3)。
 さらに歩み「サンロード なかまち」に入ると、造り酒屋「旭日酒造」に吊るされる杉玉(写真4)。その色模様は新酒の味香を醸し放つ。

 執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2012年11月30日 撮影地:島根県出雲市
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