
私は 普段の散歩が 午後なので、朝咲く花にはお目にかかれないことが多く、
先日も ホソバヒメミソハギの花が(朝咲き)昼には 花弁を落としてしまうことを知らずに
蕾しかないと 大間違いをしていました (T_T)
最近 愛知県安城市OZ地点の投稿が多いですが、
マルバルコウソウ、マメアサガオ、そして このツユクサなど
みな 珍しく 午前中に出かけて 出会った 花たちです。

ところで、最近の関心で シベの写真ばかり撮ってますが、
ツユクサの シベは これまた 複雑です。
3種類の 雄しべがある、というのです。

いちばん上の 黄色の ギリシャ文字の π(パイ)の型をした雄しべを X字形雄しべ。
中央の 反り返って 花粉を付けているのが Y字形雄しべ。
一番下の 長い管で 先がフックのように曲がっている2本が O字形おしべ。
O字形おしべと同じ長さで、先に 葯を付けていない 管 があります。
これが 雌しべで これは花の根元の 黄緑色をした子房から 出ています。

中央に 宇宙船のように 上の花序の O字形雄しべが伸びてきています。
(上の写真から、O字形雄しべの部分だけを トリミングしてみました ↓)

ソラマメ形をしていて、花粉がたくさん乗っています。
通常、3種類の 雄しべのうち、雄しべ本来の機能は
この O字形雄しべが担っていると考えられています。

真ん中の Y字形雄しべ ですが、これまで
受粉には役立っていないと考えられてきました。
ですが、写真のように、O字形雄しべのものとよく似た花粉をつけています。
ほんとに、Y字形の花粉では 種子を作れないのでしょうか?
実験してみた方がいらっしゃいます。
結果、なんと、Y字形雄しべにも 子作りの能力があることが 判明しました ( ^)o(^ )
ツユクサの仮雄しべ

上記 実験では 一番上のX字形雄しべについても 同様の実験をして 調べています。
その結果、X字形雄しべの花粉には Y字形、O字形の花粉のような 子作りの機能は無いことが判明しました。どうも X字形雄しべは 昆虫の食用として提供されているのではないかと推測されています(田中 1978)。