
別名「ヤトロファ・インテゲリマ」。
だが、これは 学名 Jatropha integerrima をカタカナにしたものなので 覚えにくい。
やはり、テイキンザクラ(提琴桜)のほうを覚えることにする。
テイキンザクラ の「テイキン(提琴)」とは バイオリンのことだそうで、
これは 葉がバイオリンを連想させることによる。(wiki)

テイキン は良しとして、
しかし、なぜ サクラ なのか?!
この花の どこが サクラに似てるというのか!

テイキンザクラは サクラの仲間ではない。
杯状花序で有名な トウダイグサ科なのだ。

太平洋戦争時、南方へ出兵された日本兵が、
本種を見て桜を連想し、ナンヨウ「サクラ」と
呼んでいたが、既にその名は他の植物に
用いられていたため、テイキン「ザクラ」と
なったという話があります。(GKZ植物事典・テイキンザクラ)

上とよく似た話を私も体験したことがある。
仕事で ミャンマーに行ったとき、仕事相手の
ミャンマー人(日本に留学していたことがある)から
「きょうはミャンマーの桜を見せてあげよう」
と連れて行ってもらったことがある。
そこで見たものは 私に言わせれば ヤマブキを
白花にしたような木で、内心「どこが?!」
と思ったものだが、サクラのない土地で
桜を懐かしもうとしたら、この木になるのかな?
と思った。

しかしこの花、トウダイグサ科 ということは
この花弁のように見えるものも、花弁ではなく
杯状花序の杯(カップ)なのかもしれない。
こうして横からみると、
シベの高いのは バラ科のサクラというより
アオイ科のハイビスカスの仲間のようだ。
(追記 2018-09-30)
テイキンザクラの花弁のようにみえるものは
杯状花序の<杯>かもしれない、の件。
実は、氷見市海浜植物園に お尋ねしていたのです。
今日、明解な 回答いただきました \(^o^)/
要点部分を そのまま 転記させていただきます↓
「トウダイグサ科の中でも「ハナキリン」や「ポインセチア」などの
ユーフォルビア(トウダイグサ)属は、特有な杯状(椀状)花序を
形成ますが、「テイキンザクラ」(図鑑などによってはナンヨウザクラ)や
「サンゴアブラギリ」などのヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)属は、
花弁と萼が各5個ある単性花で、集散花序となります。
したがって、同じトウダイグサ科の植物であっても別属のため、
杯(カップ)に相当するものではなく、「テイキンザクラ」は
花弁ということになります。」
氷見市海浜植物園 関谷さま
ありがとうございました m(_ _)m