アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

キキョウ - 西尾市憩の農園

2018-09-01 20:46:41 | みんなの花図鑑

背の高い 青いほうが 雌しべ、それを雄しべが囲んでいます。



雄しべが 雌しべを取り囲み、寄り添い、
花粉を 雌しべの壁に放出します。
雄性期です。



蜜は 雌しべの付け根の花芯にあるので、
虫が柱頭にまず止まり、蜜のほうに口をのばすと、
自然に 雌しべの壁の花粉が 虫の体に付着します。



役目を終えた雄しべは 花弁の底に横たわります。
雌しべの柱頭は まだ 閉じたままです。



やがて 雌しべの柱頭が 5つに割れて、雌性期(受粉期)が始まります。



「雌しべの花柱に付着した花粉がすっかり無くなった頃、雌しべの柱頭がおもむろに開き始めます。」
という表現がありますが、この画像のように
花粉はまだまだ 雌しべについたままです。
それでも 外から来た虫は まず雌しべの柱頭にとまると思われるので、
他の株の 花粉を 受粉する確率は かなり高くなっていると思われます

ガガイモ - 安城市土手

2018-09-01 10:53:14 | みんなの花図鑑

ひとつのガガイモの花は1cmくらい。
淡紫紅色の花が多いのですが、これは 白がメインの花。
葉腋から出た花茎に数個づつ咲きます(総状花序)。



毛むくじゃらの花弁の中央から 花柱らしきものが出ています。
これは 実際は 蕊柱(ずいちゅう)といい、
雄しべと雌しべが一体となったもの ということです。



裏側から見た 花序。
蕚はふつうで、特段のコメントはありません。



で、話は、ずい柱にもどって・・・
一見 柱頭のように見えるこのずい柱の突起部分は
粘着性がなく花粉を受けとれない、ということです。
柱頭の機能を持たないということです。
では、ずい柱は何のためにあるのでしょうか?!
真の 雄しべ・雌しべは どこにあるのでしょうか?!

ずい柱の突起の根元に子房のようなふくらみがあります。
この周りにスペード型の白い膜質の覆いが5枚貼りついているのが
お分かりでしょうか?
これが、雄しべの葯の先端が変化したものなのだそうです。
スペード型の雄しべ片の隙間にはゴマ粒のような黒っぽいものが見えます。
ガガイモでは花粉ではなく花粉塊が5組形成されます。
ゴマ粒のようなものは花粉塊のクリップとよばれる部分で、
それぞれ 2つづつの花粉塊をクリッピングしているそうです。
(もう 写真ではなく 顕微鏡の世界 (´v_v`))

雄しべだけでも あまりにも独特で、
なかなか理解しきれないのに・・・



雌しべも 理解しようとしたら、何週間もかかりますので、
今回は 雄しべだけで 区切りとしますね
最後に ずい柱 の長い突起が見つからない花を!
機能してない ずい柱 なので、退化してしまったのでしょうか?!