キク科のハキダメギクです。この名は、大正時代に牧野富太郎博士が 世田谷の経堂の掃溜めでこの花を見つけ、見つけた場所に因んでハキダメギク(掃溜菊) と命名されたことはつとに有名ですが・・・
原産地は メキシコのほうで、それが最初は関西以西を中心に繁殖しだし、牧野博士が世田谷で見つけたときはもうかなり広い地域に分布していたようです。このハキダメギクも 私たちが育てているソバ畑でソバと競り合って伸びていたものです。
話がハキダメギクから ソバの話になりますが・・・
ソバには アレロパシー作用と言って 根から他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出するというのです。だから 草かきは花が咲くまでに 根寄せを兼ねて一回すれば、あとは アレロパシーで他の草の成長を抑制すると思ってました。
ところが、私たちの経験ではソバの収穫(収量)は 一年目が一番よく 同じ畑でソバを育てると 年を追うごとに収量が減っていくのです。現象を見て、連作障害と言ってきましたが、その原因はどうも「自らの根から分泌される物質で自家中毒のようになってしまうらしい。」(月刊 現代農業 >「現代農業」用語集 > 防除「アレロパシー」)ということが分かってきました。
そんなわけで、ソバを植えても草は生え放題。まあ、ミツバチたちは ソバの花のほうがハキダメギクより好きらしく ソバは結実してソバの実が実りましたが、刈り取りが大変です。このハキダメギクが一緒に生えているからです (ToT)
ハキダメギクの話に戻って、横からの画像が続きますが、キク科の花なので 頭花はたくさんの小花から構成されています。小花には 周囲の白い舌状花と 中心の黄色の筒状花からなっています。これらの小花を纏めて包んでいるのが 萼のように見える「総苞」です。
総苞片には腺毛が、茎には白毛がびっしりついているのも ハキダメギクの特徴です。