アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ツワブキ - 蜜はどこに?

2020-11-12 18:07:04 | みんなの花図鑑
愛知県緑化センターにて。

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ツワブキ(石蕗)の写真を撮っていたら何匹か蝶が蜜を吸っていました。
見ていると蜜を吸った長い口吻をくるくるくるっと巻いて顔に当て、しばらくじっとしたまま動きません。
撮った画像をスマホの Google Lensアプリで検索すると、チョウの名は チャバネセセリ とか Borbo cinnara とか出てきます。
Borbocinnara は東南アジア、インド、オーストラリアの分布なので、このチョウは チャバネセセリのほうでしょうか?





ツワブキ(石蕗)の花も花弁のように見える舌状花の形状にいろいろ変化があるようですね




キク科キク亜科の「常緑多年草(冬でも葉が緑のままで、1年や2年で枯れること無く、よく生き残れる草)」(wiki)です。
こんなチョウも来てました。また Google Lensアプリで検索すると 「Small blue」って出てくるんですけど?




ツワブキの花序は割と大きいほうですね、アリさんが小さく見えます。




こちらは ミツバチ でしょうか?



ミツバチのほうは 花粉が好きなようです。




この子は誰でしょうか? Google Lens で検索すると「ツチバチ科」って出てきました。




こんどは アブ でしょうか ? こんなにいろんな虫が訪れてるのは石蕗の蜜がおいしいから?(^^)/




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さて、その蜜ですが、どこにあるんでしょうか?



キク亜科の花は 真ん中の筒状花と 周囲の花弁のように見える舌状花とから構成されています。
中央の筒状花は両性花、舌状花は おしべの無い雌花となっています。
筒状花の小花から 褐色のたて縞のある筒が出ていますが、「雄しべ筒」とか「葯筒」といって雄しべが合着してできた筒で 内壁に花粉が出ています。
内壁の花粉は 未成熟なめしべの花柱によって押し上げられ 筒の外に溢れます(雄性期)。
花粉が好きなミツバチは筒の上にあふれている花粉をなめるだけで食事ができます。(もちろん巣に持ち帰るのが役目でしょうが)




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筒状花は周囲から順に中心に向かって開花していきます。
筒状花の一番外周は 雄しべ筒の中から 雌しべが伸びて 柱頭を羊の角のように伸ばしています。
さらにその外側にも 羊の角のような雌しべの柱頭が伸びていますが、これは雄しべ筒に包まれていない舌状花の雌しべ(の柱頭)です。



この花序は 前の画像のものより開花が進んでいます。まだ開いていない小花は 中心の一部分だけとなりました。
ほとんどの小花で、雄しべ筒(葯筒)から花粉を上に押し上げためしべが 柱頭を開いています(雌性期)。




この花序の舌状花(花びらのように見える部分)は 卵型ですね




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一枚目と同じチョウですが、この直前で 口吻を伸ばして 蜜を吸っていたのです。いまはその長い口吻をくるくる巻いて顔に当てているばかりです(ストローみたいに吸っているのでしょうか?)




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結局、蜜のありかは分かりませんでした。たぶんですが、蜜は長い雄しべ筒(葯筒)の根元にあると思われるので、セセリチョウみたいな長い口吻を持ってないと吸えないんでしょうね






ニシキギ - 緑化センターにて

2020-11-12 10:15:49 | みんなの花図鑑

愛知県緑化センターの紅葉、ひとわたり見渡した後で、今度は単独でニシキギ特集です。
センターには実習舎の生垣にニシキギが多く使われているのですが、ここのニシキギは実がついてません。




ニシキギの紅葉はやっぱり 線香花火のような真っ赤な実がなくちゃネ、ということで、一本だけある鈴生りの実のついたニシキギの株のところへ。場所は 造園実習場の一番奥。



横に別の木があって どうしても同じアングルになっちゃいます。



ニシキギの実は コマユミの実と瓜二つ。見分けるには枝を見ます。コルク質のカミソリ刃のような翼がついていればニシキギです(コマユミには翼はありません)。



ニシキギの学名:Euonymus alatus
コマユミの学名:Euonymus alatus f. striatus