アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

フリージア - おしべ・めしべ

2021-02-21 18:14:08 | みんなの花図鑑
デンパークにて。

フリージア (Freesia refracta) は「南アフリカのケープ地方に10種あまりが分布しているが、オランダでの品種改良により現在では150以上の園芸品種が存在する。」(wiki 「フリージア」)




どうして花の原産地は 南アフリカのケープ地方が多いのでしょう?




「ケープ半島は地中海性気候でありはっきりとした季節がある。」(wiki 「ケープタウン」)
「10月から3月まで続く夏は暑くて乾燥している。半島は東南から強い風をしばしば受けるが、これは「ケープ・ドクター」と呼ばれている。汚れを吹き飛ばし、空気を清浄にするからである。」(同上)




さて、花蕊愛好家?にとっては フリージアのはっきりしたおしべ・めしべは 花弁とともにまたとない観賞の対象になります(^^)/




こうしてみると、シベは 花筒の天井側に着いているようです。




おしべ(手前)とめしべ(奥)がとても近い距離にあります。




めしべ(奥)の柱頭は 3つの分かれ、その先がさらに2つに分かれているようです。




開花直後のおしべ・めしべ?




雄しべの葯は縦に長いです。葯が割れて 文字通り 粉状の花粉が出ています。




続々・ツバキ展より - デンパーク

2021-02-21 10:30:00 | みんなの花図鑑
デンパークのツバキ展、最終回は主として 白~黄色のツバキ(Camellia)を紹介していきます。


ツバキ 「白羽衣(しろはごろも)」

羽衣(はごろも)の自然実生から生まれた品種。



白色で八重の蓮華咲き、筒しべ、肉厚の中~大輪のツバキです。






ツバキ 「フラワー・ガール」

デンパーク・コレクションのひとつで、解説板には 次のようにあります:
ツバキ ’フラワー・ガール(Camellia 'Flower Girl') は ツバキ科の常緑樹で、アメリカで交配された品種です
(C.sasanqua 'Narumigata' x C. reticulata 'Damanao') 。



鮮やかなピンク色の大輪花を咲かせますが、花びらは繊細で薄くしわがあるのが特徴で、クシュッとした可愛らしい花です。
デンパーク人は1999年に導入されました。





黄色ツバキ 「金花茶(キンカチャ)」

デンパーク・コレクションのひとつで、黄色いツバキです。
以下、解説板の解説をコピーします。

金花茶 (Camellia chrysantha)は中国南部からベトナム原産、ツバキ科の亜熱帯低木です。
花は光沢のある鮮やかな黄色で、蝋細工のような美しさが特徴で、日本へ導入されたのは1979年。
徐々に知名度は上がっているようですが、黄花のツバキはまだまだ珍しい花といえます。



デンパークの株は2000年に導入された、花つきのよい系統です。





黄色ツバキ 「黄鳳(きほう または おうほう)」

先ほどの黄色ツバキ「金花茶」と「白鳳」の交配により日本で作出されたのが この「黄鳳」(Camellia hybrid 'Kiho')ということですが・・・



ごらんのように、黄色というよりほとんど白です。





黄花ツバキ 「初黄」

やはり デンパーク・コレクションのひとつです。以下、その説明書きより

開花時期:12月下旬〜2月上旬
黄花ツバキ'初黄' (Camellia japonica x chrysantha 'Shyokou')は、ツバキ科の亜熱帯低木です。
1989年、ヤブツバキ '鳴立沢' (しぎたつざわ)と 金花茶(キンカチャ)を交配してできた品種で、日本における黄花ツバキ交配種のなかで最初に作出されたという点では貴重な品種といえます。
デンパークでは1997年に導入し、毎年冬に展示しています。



黄色ツバキの自生域について以下のpdfに面白いことが書いてあります。

「黄花ツバキの分布範囲は、中国の広西自治区からベトナム北部に連続し、地質的には地殻変動により海底の石灰岩が隆起したカルスト地帯の連なりにほぼ一致する。」(箱田 直紀(人間環境学科)「黄花ツバキの系譜と育種の現状」pdf)


以上、長々とデンパークのツバキ展にご紹介でした。いろいろなツバキが観賞出来て(名前に「?」のものもあり)面白かったです\(^o^)/