さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

親の本音、子供の本音

2015年03月21日 21時51分27秒 | Web log
先日、ベンジャミンに雷を落としました。

倫理的な問題というよりも、彼の物事に対する態度にかかわる問題。
誰に被害を加えたというわけでもないけど、真摯さが感じられなかったので。
3週間、毎日確認し、お願いしたことをしてくれるかどうか様子をみましたけど、
まったく私の期待に応えてくれなかった。

興味がないと「わからない」とか「忘れた」と言って誤魔化す態度に
堪忍袋の緒が切れました。

かなりしつこく叱りました。きっと伝わるはず、と思って
真剣に叱りました。

そしたら隣の部屋にいたジョナサンがやってきて

「ママ、そんなに叱っても、ベンジャミンに伝わらないと思うよ。」

「今、ベンジャミンが思っていることは...泣きたい、ここから逃げ出したい、
言い返したい、何かを蹴飛ばしたいとか、そんな程度で、ママの言っていること
なんて気持ち半分でしか聞いていないよ。
もうちょっと落ち着いて言い聞かせないと。学校の先生だって、そこまでしないよ」

ジョナサンの介入でふと冷静になった私。

ジョナサン「ベンジャミンはまだ小さいんだよ。まだ分からないんだよ。
僕と同じ年齢の男の子だって、ベンジャミンみたいなのいっぱいいるよ。
High school student だってそうなんだから、ましてやベンジャミンは
まだ4年生だよ。」

私「確かにそうかもしれないけれど、私は親として責任がある。分からないから
言わなくてもいいということには、ならない。分からなくても言い続けなくちゃ
いつまで経っても学ばないし。今、分からなくても、いつか分かるときが来ると
信じて、言わなくちゃいけないこともあるのよ。

それにね、生きていくってそんなに生易しいものじゃない。やりたくなくても、
やらなくちゃいけないことなんて沢山あるし。

いくつになっても親が助けてくれる、援助してくれるなんて思っていたら、大間違い。

自分の足でしっかりと立って、自分で稼いで、自分の力で生きていかなくちゃいけないの。

いつまでも親に頼っていちゃだめなのよ。

それを理解して、しっかりとやるべきことをやる習慣を身につけないと。」

ジョナサン「でもさ、やっぱり落ち着いてじっくり言い聞かせないと...」

私「ジョナサンと、ベンジャミンは性格がちがうからね。ジョナサンに
言わなくてよかったことでも、ベンジャミンには言わなくちゃいけなかったり、
その逆だってある。

わたしはベンジャミンにはちょっと厳しいくらいでちょうどいいと思っている。

今までちょっと甘やかしてきたし、2番めだからジョナサンの持っているもの、
遊んでいるものを自然に使えるようになるし、何でも簡単に入りやすい立場にいるから。

それに、ベンジャミンも4年生。High Schoolに行く前に、身につけて
おかなければいけない最低のことがある。残りの3年間でしっかり身に
つけないと後で苦労するのはベンジャミンだからね。」

ベンジャミンは隣で号泣。ジョナサンの介入で涙腺が崩壊したようです。

その後、ジョナサンが色々と話し出し

「Mumはいつも、ベンジャミンのことばっかりで僕のことを
構ってくれなかった。僕は寂しかった。」

「Dadは僕の気持ちを全然気にかけてくれなかった」

「隣の部屋でMumがベンジャミンに読み聞かせしているのが
聞こえてきてうらやましかった」

「Dadは怖がらせて僕をしつけようとするけれど、僕はそれが
大嫌いだ。」

「僕は大人が信じられないよ。」

思春期ならではだなぁと思いながら、そしてベンジャミンを甘やかして
ジョナサンにあまり構ってあげられていなかったなぁと思って
ジョナサンの気持ちに耳を傾けました。

ジョナサンはマイクと一緒にスポーツをやって、本当に貴重な「父&息子」
の時間をたくさん過ごしました。
だから、ジョナサンはベンジャミンに比べたら、マイクにたくさん
構ってもらったはずなのですが、本人は自分がもっていないものに
目を向けてしまうものなんですね。

それに父&子の時間を沢山もったからといって、母親との時間は
まったく別物なんだと思います。

あぁ、長い間、ジョナサンに悲しい思いをさせてしまったなぁと
思って反省しました。

二人に「構ってあげられなくてごめんね」「厳しく叱りすぎてごめんね」
というと

ジョナサン「ママは何も悪いことしていないよ。ただ僕が欲張りなだけさ」

ベンジャミン「僕が泣いてるとき、ハグしてくれると思った...
でも、ママは何も悪いことしていないよ。僕が悪いの。僕がママの
言ったことをきちんとしなかったから。僕が悪いの。」

と素直に謝ってくれました。

忘れられない貴重な時間となりました。

署名

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