さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

鑑識の女(ひと)

2012年04月29日 14時41分04秒 | Web log
考えてみたら、日本はゴールデンウィークなんですね。

だいぶ前の話になりますが、ベンジャミンがサッカー教室に参加していたとき。
見学しているお母さんと、雑談をしているときに 仕事の話になりました。

彼女に「どんなお仕事しているんですか?」と聞いたら
「 私はサイエンティスト。フォレンジック・サイエンスを学んだの。」という。

フォレンジック、あまり馴染みのない単語ですが。

ピーンときました。

そう「鑑識」です。

で、日本で「鑑識」というとすぐ警察直下の組織と思いますよね。

よく、あるじゃないですか。刑事ドラマとかで 「わたくし、鑑識課の○○です」という
自己紹介が。

で、すぐ私は彼女が警官が着ている制服を身につけている姿を想像して

「 ん~ 制服、似合わなそう 」なんて、失礼なことを『心』でつぶやいて

で「 じゃ、仕事のときは 警察の制服 着るの?」なんて、かなりなレベルでどうでも
いい質問をしてしまいました。

そしたら、すかさず ????な表情で

「 No !!!! 鑑識は独立組織だから。警察じゃないし 」と冷たいお言葉が返ってきました。

どうも失礼いたしました。

でも日本じゃ鑑識は警察の一部なんだもぉん!!!とつぶやきながら、空しい自己弁護。

でも、考えようによっては鑑識が独立することによって、加害者・被害者のことを何も知らない
第三者が 主観を除いて客観的に分析するということが大前提なんでしょう。

でないと、でっち上げ捜査をしてしまう可能性がありますもんね。

こちらは色んな分野で『分業』というか『住み分け』がはっきりしているなぁと思います。

で、ふと思ったのですが

以前、車上荒らしにあったとき、警察に『「これが犯人の指紋だ」とはっきりわかるなら別だけれども
どれが誰の指紋かわからなければ、指紋取りはしません』と冷たくあしらわれたことを思い出しました。
そして非常に悔しい思いをしたのですが、結局 指紋取りは、専門機関に委託するので、お金が
かかるから、警察としては頻繁に発生する車上荒らしになど無駄なお金は使いたくないってこと
なんではないんだろうか、ということで なんとなく繋がったような気がしました。

例えば、日本の場合、警察お抱えの鑑識ですから、お給料をもらっているんだから小さい事件でも一生懸命働け!
的な感覚で簡単なことにも鑑識に動いてもらいやすいという利点があるわけです。

でも、独立機関だとそうはいかない。事件の重要度とコストの問題によって、振り分けられる。

ま、オーストラリアのように鑑識を第三者機関にして、客観的立場で科学捜査をして結論をだすというのも非常に
理解できるし、日本のように警察直下で、重要事件にも、たいして重要じゃない事件にも発動しやすいようにしておく
というのも、どちらにも意味があると思うんですね。

まぁ、こんなところにも国によって違いがでてくるんだなぁなんて思った次第です。

で、そのお母さんと会話しているときに、ふと思ったんですが、日本で鑑識の人は「自分はサイエンティストです」
なんて言うだろうか??

鑑識に配属されて鑑識の仕事をする人だっているだろうし、○○警察で鑑識の仕事をしていますっていうだろう。

ということで、仕事に関わる自己認識も違う気がします。

日本は「どの組織に所属しているか」が重要視される傾向にあって、こちらでは 何をしているか?が 
より重要な気がします。

違うもんですね~。

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