まあどうにかなるさ

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一人称

2012-11-10 20:35:42 | コラム

俺、僕
気分によってはその中間のこともある。
その中間の言葉はないので、使うときは過半数的な気持ちや立場を代表する一人称を選ぶことになる。


学生時代、一人称を自分と言ったり、わしという人がいた。
広島ではわしと言うらしいが、東京ではそれは抵抗がある。
かと言って俺や僕はもっと抵抗があるので、自分と言っていたらしい。
わしと言っていた人は、抵抗があっても使い続けたわけである。
一人称で、最初に僕という一人称を使った人は高杉晋作だと言われている。
上品で当たり障りはないけど、何となく意思を通す力強さに欠ける感じがある。
対して、俺という言い方は中のいい友人にはいいが、少し上から目線な感がある。
日本語は時と場合、あるいは気分によって様々な一人称があり、難しくもあるけど、面白くもある。
英語では全て「I」 簡単でいいが、微妙な一人称のニュアンスは伝わりにくい。
日本語は普段使わなくなった言葉も含めると、実に多くの一人称が存在する。


ざっとあげてみると…
わたし、わたくし、僕、自分、俺、わし、あたし、あたい、わい、わて、
わだす、うち、おいら、おら、おい、おいどん、うち、ぼくちゃん、ぼくちん
おれっち、おりゃあ、わたしゃ、あたしゃ、わしゃあ、おらぁ、当方
吾輩、それがし、朕、麻呂、われ、余(予)、小生、あっし、あちき、わっち
拙者、みども、やつがれ、手前、こちとら、こなた、俺様 等


昔より、日本では自らの気持ちや立場などを一言で言い表す様々な一人称が使われてきた。
こんなに多くの一人称の言葉が存在する国は、恐らく世界でも日本だけではないだろうか。