まあどうにかなるさ

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大人の箱根駅伝

2016-12-03 21:16:12 | コラム

先日ラジオで箱根駅伝のことが取り上げられていた。
箱根大学駅伝がスタートしたのは1920年、大正9年、途中第2次世界大戦で休止したことはあるが、今回で第93回を迎える。僕の出身校が出場していることもあり、毎回楽しみにしている。すっかり正月の風物詩として定着した感がある。
東京大手町~箱根の往路5区間、復路5区間、合計10区間をおよそ5時間半かけてタスキを繋ぐ217キロのレースである。見どころは多く、エース級の選手をそろえる花の2区、標高差864メートルを駆け上がる5区、気温によっては道路が凍り滑りやすい山下りの6区、そして総合優勝が決まる最終10区。
これまで出場回数が最も多いのは中央大学の90回、優勝回数も中央が最多で14回、早稲田大学が優勝13回、日本大学が12回と続く。前回は青山学院大学が一度もトップを譲ることなく完全優勝を成し遂げた。

1987年から日本テレビで放映されるようになった箱根駅伝。
伝統校はユニホームにアルファベットのマークが入っていることが多いのに対し、テレビで中継を始めてから参戦してきた大学や力を入れ始めた大学はユニホームが漢字であることが多い。言うまでもなくこれは大学の宣伝である。大学の出願開始の日がすぐあとに控えており、テレビの放映とこの日程がうまくマッチした。
例えば、東洋大学が初優勝した2009年は志願者数が1万人も増えたそうである。特に関東以外からの受験生が増えたという。東洋大学の受験料は35000円、単純に計算しても3億円以上の収入アップに結び付いている。
テレビではトップを走る選手を放映することが多い、何時間も大学の名前がテレビで映し出されることになる。視聴率も高いので宣伝効果は抜群である。
2区にスター選手を持ってくるのは、一度順位が定着するとそれをひっくり返すのが難しいからという理由もあるが、もしかしたら、総合優勝は狙えない大学が一番テレビでの露出が多い先頭に一度でも立ちたいと考えるからかもしれない。

選手には2種類あり、往路キャラと復路キャラに分かれる。復路キャラは地味なタイプが多い。なぜかと言うと、復路はバラバラになることが多く一人で走ることになるから。一人で淡々と走ることは地道に練習を重ねてきた選手が向いている。対して往路は集団走になることが多く、目立ちたがり屋の選手の方が向いている。集団走が得意な選手と短独走が得意な選手は明確に別れるそうである。
山下りの選手は小柄で恐怖心の少ない選手が向いている。センターラインは凍っていることがあり、転ぶこともある。

今回も青山学院大学が優勢である。しかし、その次に来る大学は東海大学だという。
去年の高校駅伝のエース10番中7番までが東海大学に入ったそうである。
なぜ東海大学にごっそり入ったのかは興味深いところではある。