あも&サチアキの交換日記

どうやら交換日記が続いているようです(祝何年目?

人間の顔は捉えにくい

2022-12-12 | from:sachiaki
よくある止め絵として写真を撮ってもらうとブサイクになってしまう問題。
実際の子は可愛くて、動いている画像をキャプチャすると
そちらの方が可愛いってのがあって
なんなんだこれは?ってずっと思っていたんです。
カメラの性能の差なのか?
って思ってツイートしたところ、
カメラマンさんから情報量の差で潰れる明暗や
色数によるものなのでは?と頂いて
それもあるんだけど、もっと全然違うやつなんだよ〜
って思いつつ、うまく言語化できてなかったんですけれど、
デッサンをしていた時のことを思い出して
あぁ、これだって納得がいったのでその話をしたいな〜
と、思っているsachiakiです。

私はグラフィックの専門学校を卒業してるのですが
当たり前のようにデッサンの授業がありまして
その時に先生がおっしゃっていた
「人の顔は難しい」って話が最初はよく飲み込めなかったんですけれど
描くことを始めてすぐに気づいたのが
「人の顔はほんの少しの角度で見え方が違う」
ということでした。
本当に僅かなパースのずれを脳内で補正しているってことなんですけれど、
デッサンは脳内のパースの崩れを正す練習をするものなので
直方体に見えているものでも
パースを正しく取って描こうとすると
立体感があるために斜めの線などが出てくるわけです。


図のようなことです。
※マンガ描き方ナビさんから引用いたしました。

で、このパースをきちんと取って人間の顔を描こうとすると
驚くほど凸凹だらけで正しく描けたと思うと
なんだこの化け物みたいな生き物は……
なんてことが起こったりするんですわね。

もっとうまく描けるようになってくると
陰影で写実的に描けるようになるんですけれど
これが学生時代に一番驚いた記憶になります。

で、翻って写真の話に戻った時。
これのもっともわかりやすい話で
一人の人物を20人以上の作家が撮影しました
って展示が以前あったんですけれど、
これがまた驚くほど全員違った顔の写真を撮ってるんですよね。
同一人物なの?ってにわかには信じられないものもありました。

自撮りがうまい子に自撮りのコツを教えてもらった時も
1回に100枚以上は撮ること
ほんの少しずつ角度を変えて(それはもう1mm単位です)
セルフィーすると、必ず神の一枚がある。
その角度を覚えたらその角度を保持するようにするっていう話があって、
その時は枚数とかこだわりに圧倒されてしまったんですけれど
今思い返せば、三次元のものを二次元変換する時は
パースの歪みが必ずあるから、
そのパースの歪みさえも逆手にとって
可愛い一枚をみつけるっていう話だったのだなぁと。

そして先述の一人の人間を大勢が撮影して別人になってしまう話も
ほんの少しの角度の違いでまったく別の人を収めてしまうのだ
ってことなのだろうな〜と。

ポートレートを撮ってもらう時
必ず「あごを引け」と言われるものなのですが
これもあごを少しでも前に突き出すと
あごの方が強調されて顔が大きく写ってしまうよ
ってことなんですよね。
小顔効果で目を強調したいなら
絶対にあごは引いて(首や喉に寄せる感じ)
おでこは少し前側に(目をカメラの方に近づける)
強調したいところはカメラ側に、
逆に強調したくないところは遠のく感じにすると
自分の思った通りの写真が仕上がってくるかと思います。

こういうことなので、煽り気味で写真を撮られた時ってのは
歪みがかなり強く出てしまうために
「え、私こんなブスじゃないのに…」ってことが発生するし
これをレタッチで直そうも
その歪みを補正するのは難しいってことです。
タチの悪いことに直そうと思って拡大すると
パースが部分的にちゃんとするので歪んでいるように見えず
縮小すると全体像からのパースでは歪んだまま
ってことになるので、なんで直らないんだ……ってなるんです。

それにしても超可愛い子なのに
なんでこんなにブスに撮れるんだ?
って疑問符がつく写真については
カメラマンさんが悪いのか、モデルさんが悪いのか
まったくわからなくなりますね。
たぶん可愛い角度を見つけてあげられない
カメラマンさんが悪いと思うんだけど……。
かといって慣れてないモデルさんがガチガチなせいで
表情など固くなってしまってダメなケースもあるし
まぁ難しいですわね。

とにかくポートレート関連で言いたいのは
あごはしゃくるな。(あごを突き出すな)
これに限ります。
これが改善されればだいぶ印象は変わるので。

そんな感じです。
それではまた!モイモイ。
コメント
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