犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

性奴隷とは(3)

2014-04-06 23:35:49 | 慰安婦問題

 群山市で、韓国人売春婦が性奴隷状態で犠牲になったのとほぼ同じ時期、韓国内で、外国人たちも性奴隷の被害にあっていました。

 次は、2002年8月14日に、「中央日報」に報道された事件です。

鉄格子で閉じ込められ、収入の75%を奪われた性奴隷、インターガール(街娼)

[中央日報]2002年08月14日

 昨年6月、芸能ビザで韓国に来たロシア人女性17人は、1年以上、悪夢のような生活に苦しんだ。彼女たちを招いた斡旋業者は、京畿道東豆川市の住宅に彼女たちを監禁し、毎日売春行為をさせた。

 また、稼ぎの半分以上を斡旋費名目で奪った。女性たちが巻き上げられたお金は、2億ウォンを超えた。結局、斡旋業者の社長、朴某(47歳)らが、先月、警察につかまって、ようやく彼女たちは悲惨な生活から抜け出すことができた。

 最近、国内の風俗店で働く外国人女性が急増し、彼女たちを搾取する事例が相次いでいる。警察庁は、彼女たちへの人権侵害の実態を把握するために、初めて全国実態調査に乗り出すなど、対策に着手した。

◇規模=警察庁が法務省の協力を得て国内に不法滞在している外国人女性を調べた結果、ロシア、フィリピンの二国で5,053人(7月末現在)に達した。

 警察は、「これらの多くが風俗店で働いている」、「ウクライナなどほかの国を含めると、風俗店で働く外国人女性は1万人を超えるだろう」と推定した。

 警察が最近、地方警察庁を通じて外国人女性を多数雇用する、米軍基地周辺の風俗店を調べた結果、全国で222か所の外国人専用の店が営業していた。

◇勤務条件=警察は、京畿道などの風俗店で働く外国人の生活・労働環境を現地調査した。その結果、彼女たちの花代、チップの50〜75%が斡旋業者・風俗店経営者に奪われていた。

 一か月働いて受け取るお金は50万ウォンにもならなかった。警察庁のキム・カンジャ(金康子)女性青少年課長は「彼女たちが住む家は、外側だけでなく内側まで鉄格子がはめられていた」と語った。

◇対策=警察庁関係者は、「外国人女性に対する搾取は、国際社会において韓国のイメージを悪くする要因になる」と憂慮した。実際、今月12日発行の米時事週刊誌タイムのアジア版は、「韓国の米軍基地周辺の風俗店で、ロシアやフィリピンの女性たちが監禁された状態で売春をしている」という内容の特集記事を組んだ。

 今年5月には、米フォックスTVが、韓国滞在中の外国人売春婦たちの悲惨な生活を放送した。

 警察庁は、今月16日から、風俗店の一斉点検、指導に着手する一方、英語・ロシア語のできる「人権を守る」という組織のボランティアとともに、ロシアやフィリピン女性たちの窮状を把握する方針だ。

 ロシア人売春婦が韓国に流入した背景には、1989年のソ連崩壊以来、ロシアの極東の経済事情が悪化したことがありました。生活の苦しくなったロシア人女性は、近場の韓国に出稼ぎに来るようになったのです。

 このように、韓国人だけでなく外国人に対しても、性奴隷事件が多発するようになって、韓国政府も重い腰をあげ、当時の盧武鉉大統領は2004年5月、性売買特別法を制定しました。

 それにより、売春を強要されていた女性は犯罪者ではなく被害者と見なされるようになり、業者と客の男性に対する罰則が強化されました。

 この法律は、韓国の売春事情を一変させる効果がありました。

 それまでも売春は禁止されていたのに、まったくのザル法で、ソウルはじめほとんどの都市に公然たる売春街が存在していたのが、この法律が制定されたのを契機に、次々に取り壊されていったのです。そして、客の男性たちは海外買春ツアーに走り、売春婦のほうもそれに追従して、海外に雄飛していくことになるわけです。


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