田んぼには刈り取った後の切り株から芽が出て、稲穂が垂れ下がってくる。
写真で見ると普通に刈り取る前の田んぼに見えるが、周りは全て二番穂が伸びている田んぼである。
これを刈り取り何日間か放置し乾燥させた後、寄せ集めた藁をロールにしている。
ロールを作っている作業を見た事が無かったが、今回初めてその瞬間をみた。
鶏が卵を産む時の様に、トラクターの後ろから「ポコッ」と産み落とされていた。
後方の青いカバーが跳ね上がった瞬間に、ロールが転がり出た。
その後は何事もなかったようにトラクターは進む。
トラクターから次々とロールが産み落とされていく様は、見ていて飽きない!!
ロールが回収された後はトラクターで耕され、春が来るのを待つ。
北海道でよく見かける大きなロールは牧草であるが、この小さなロールは稲藁である。
このロールが山積みにされ、上には米ぬかが撒かれている。
ロールの山の向こうに少し見えているのが昨年のロールで、発酵・分解が進み小さくなっている。
更にその先は一昨年のロールの姿である。
時々ユンボで切り返しを行い、3年かけて堆肥にしている。
そして、ブドウやキウイ畑の肥やしとして、自然に還される。
春になれば田には水が張られ、田植えの準備が始まる。
人々の営みと共に季節は巡る。