クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

カズオ・イシグロ「日の名残り」感想

2017-09-28 | 本と雑誌

 世界的・きげき(喜劇)王・チャールズ=チャップリン の

日本びいきは、

日本人を 

たいへん・しんらい(信頼)し

 しつじ(執事)として、やとっていたことに たん(端)を

発する


というのは

わりと有名な話、だそうですが、

 「その、執事という職業の人を 題材にした、傑作小説がある。」

うちのチットが 言うので、

ちょっと・ここで

ご紹介させて いただきます


 その小説のタイトルは、「日の名残り(ひのなごり)」

書いたのは、

日本生まれのイギリス人作家、「カズオ・イシグロ」っていう人です


 (日本でも知られはじめていますが、イギリスでは売れっ子作家で、

この小説で、

「イギリス最高の文学賞をとった、大物です


 作品は、タイトルの通り、「大英帝国」の光が

かげった、

「第二次世界大戦」前後を

ぶたい(舞台)と

しており、

 大戦前夜のイギリスにおいて、「ダーリントン・ホール

っていう

「伯爵のお屋敷」

しつじ(執事)をしていた、

 「スティーブンス」っていう、50代男性が、主人公です。


 主人公・スティーブンスは、名士「ダーリントン卿」に

長年仕えた、

バリキャリのしつじ(執事)

 「イギリス執事界」における、さいこう(最高)クラス

しつじ(執事)で、

 およそ 「執事に必要な条件」、すなわち、

口がかたい、

忠実、

気が利く、

ぬかりない、

手ぎわがいい、

ていねい(丁寧)きわまりない、

etc・・

全部もってる・だけでなく

 名門の内向きを 取り仕切るに、あたいする、

「品格」を

そなえています


 お話は、彼が、ダーリントン・ホールで はたらいていた時の

出来事を

じゅっかい(述懐)するかたちで すすみますが、

 その中で語られる、「プロとしての執事のあり方」や

「矜持(きょうじ)いったものが、


読者につよく・うったえかけてきて、 (←砂糖


まるで、

 NHKの「プロフェッショナル・仕事の流儀」でも、

見ているかのような、

 発見や、なっとく(納得)が あったりします

とくに 

 戦前のイギリスやしき(屋敷)で 開さい(催)された

パーティのようすや、

そこに集う人々

丹念な描写 は、

 クリンたちみたいな、「極東の庶民」には、

まるっきり

知るよしもなかった、

きちょう(貴重)な 

けしき(景色)・・


 また、かくのごとき・きぞく(貴族)の邸宅で、大きなパーティーを

切りまわす、

スティーブンスの はたらきが 見事で、

 「本物の上流階級の館、って、こういうものか

と、

かんしん(感心)させられます  (←ミルク)

 なにしろ・・、「執事というものはイギリスにしか

存在しない。

イギリス以外は

『召使い』という。」


 という、言い方が あるらしいですから (・・すごい。)


さて・・、

 そんな世界を、よくまあ、日本生まれの「カズオ・イシグロ」が

調べ上げたものだ

かんしん(感心)しますが、

 カズオ・イシグロ作品の おもしろいところは、

 こういうことを 描きながらも、主人公・スティーブンスが

けいあい(敬愛)する主人

「ダーリントン卿」にまつわる 政治の話を、

ちょっと、ミステリー仕立てに まぜこんでみたり

 はたまた、「主人公・スティーブンスと、女中頭の淡い恋

もどかしげに 組み込んで

 (このあと、ふたりは どうなるの~~

って

つづきを 気にならせる

話運びに あります


 のちにつくられた、映画のほうでは、「職業的責務」にしばられて、

実らなかった「恋の思い出

重きがおかれているように 

見えましたが、

 原作のほうでは、「ダーリントン卿」が、いと(意図)せずして

まきこまれていく

ナチス=ドイツの 対イギリス工作

黒々した・フンイキが

伝わってきて、

 こわい・みりょく(魅力)が ありました・・。

 (ステキな「ダーリントン卿」は、のち・売国奴扱いされて

死にます


そして、

スティーブンスは、、


・・・・・


すいも 甘いも かみわけた・・

 しつじ(執事)と、ふるきイギリスの お話です






 





















コメント (4)
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