「奈良に旅行に行く」という人に、
「奈良らしいお菓子を買って来てほしい」
と たのんだら、
まんまんどう(萬々堂通則)の和菓子を買って来てくれました。
(※柿色の包み紙が奈良っぽいです)
定番商品の詰め合わせのほか、目を引いたのは、
季節限定の、こちらの生菓子(練り切り)
「糊こぼし(のりこぼし)」です
東大寺には、別名「糊こぼし」と呼ばれる
赤白まだらの つばき(椿)があり
正式名称は「良弁椿」。
東大寺を開山した・お坊さん「ろうべん(良弁)」の名がついた、大事なつばきだそうです。
旧暦2月(今の3月)に「修二会(しゅにえ)」
という・法会を行うので、
そのさい、会場となる・二月堂に「良弁椿の造花」をかざる
こちらは、その造花をかたどった・お菓子
なのだそうです
(造花だから、ちょっと・ずんぐりしているのかも🐻)
古都の伝統行事にちなむお菓子は、さすがに奈良の有名店が 作っただけあって、
すんごく・上品なお味
(黄身あんで出来ている花芯の部分が、とくに美味です何回裏ごししたんだろう)
・・うちのチットは、20代前半に
東大寺の「修二会」を見に行ったことが あります。
お母さんにさそわれて、たいした関心もないまま
二月堂の下で待ち、
寒さにふるえながら、
お坊さんたちが 火をつけてグルグル回す・おたいまつ(松明)を見て
少し・ナットクした気分になって ホテルに戻りました
が、
その時は「お水取り」と呼ばれるこの行事の意味や、
れんめんと続いてきた歴史、
衆生の悪行を かわりにざんげ(懺悔)してくれる・お坊さんの行いの
ありがたみも
よく・りかい(理解)せず・・
とんだ、ブタに真珠・猫に小判・馬の耳に念仏でしたが・・
今だったら、「不退の行法」として
南都焼打ちのさいも 途切れなかったこの行の、
真のとうと(尊)さも
わかるだろうし、
見に行く・価値のある人間に、少しはなっているんじゃないかな?
って
思いました。
それに・・
飛んでくる・無病息災を叶える「お松明」の火の粉に、「ヤダ!髪に付いたら大変じゃん」なんて言って ヤダヤダしていた・あほうだったけど、
あのころのチットに、けがれはなかった。
今こそ 行って、ザンゲ(懺悔)したり、火の粉を浴びてきた方が、
だんぜん(断然)良・・
「👩・・なによ。続きを言ってみて。」
「🐻・・え?いや、何でもないよ・・ホニャララ・・奈良行きたいね~」