うちのチット、今、本を持つのも辛いので
年末から、一冊も読んでいな
去年読んで、一番おもしろかったミステリー小説を レビューし忘れていたので、
しのだせつこ(篠田節子)、『失われた岬』です!
それは、北海道の「新子牛田」という町にある、
「入った人は、老けることも病気になることもない」という・いわくつきの岬に、
選ばれて入って行った人々をめぐる
ミステリー小説なのですが・・
内容が、ちょうど「新興宗教」が取り沙汰されている昨今と
重なるところ
妙な現実味をもって 読めますし・・
2021年秋・刊行というだけあって、(本当にこうなる日も近いな・・)と、
近未来を予言する、恐ろしい・しめくくりで まく(幕)を閉じているところが
新しいジャンルの本を読んだな、という気に させられました。。
ミステリー小説としても 実におもしろく、
舞台となる・怪しい岬には、「第二次大戦中に、旧陸軍の秘密の施設だったという、謎の構造物」
も 備えられていたり
約80年前の、黒々としたうわさも、読者をワクワクさせます。
とにかく ふつうの人では入れない、
すごい地形、きびしい自然条件を かいくぐり、
数人の「家族も地位も名誉もある常識人」たちは、いかにして、その岬を目指したのか
しかも、すべてを捨てて・・
その岬には、果たして何があるのか
北国のりん(臨)場感をもって描かれ、クライマックスも華やかです。←コワイ
575ページもあるのに、2日間で読んでましたが、
「 難しい予備知識なんかもいらないで、純粋に読書を楽しめる。久しぶりに、時間を忘れて過ごせた」
って、言ってました~)
【おすすめ度:】