クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

失われた岬(篠田節子)感想

2023-03-29 | 本と雑誌

うちのチット、今、本を持つのも辛いので 

年末から、一冊も読んでいないんですけど・・

 去年読んで、一番おもしろかったミステリー小説を レビューし忘れていたので、

忘れ切らないうちに ご紹介しておきます

 しのだせつこ(篠田節子)、『失われた岬』です

それは、北海道の「新子牛田」という町にある、

「入った人は、老けることも病気になることもない」という・いわくつきのに、

選ばれて入って行った人々をめぐる

ミステリー小説なのですが・・

 内容が、ちょうど「新興宗教」が取り沙汰されている昨今と 

重なるところがあるので、

妙な現実味をもって 読めますし・・

 2021年秋・刊行というだけあって、(本当にこうなる日も近いな・・)と、

近未来を予言する、恐ろしい・しめくくりで まく(幕)を閉じているところが

ゾクッとさせられ

新しいジャンルの本を読んだな、という気に させられました。。


ミステリー小説としても 実におもしろく、

 舞台となる・怪しい岬には、「第二次大戦中に、旧陸軍の秘密の施設だったという、謎の構造物

も 備えられていたりして・・

約80年前の、黒々としたうわさも、読者をワクワクさせます。

 とにかく ふつうの人では入れない、

すごい地形、きびしい自然条件を かいくぐり、

数人の「家族も地位も名誉もある常識人」たちは、いかにして、その岬を目指したのか

しかも、すべてを捨てて・・

その岬には、果たして何があるのか

 北国のりん(臨)場感をもって描かれ、クライマックスも華やかです。←コワイ

 575ページもあるのに、2日間で読んでましたが、

 難しい予備知識なんかもいらないで、純粋に読書を楽しめる。久しぶりに、時間を忘れて過ごせた

って、言ってました~

 

 

【おすすめ度:

 

 

コメント (30)
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