クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

コインローファーは選ばない

2023-04-08 | 音楽

 春のホコリがたつ週末、

うちのチットは電車の中で

珍しいくつ(靴)をはいている男性を 見かけました。

サドルの切れ込みに本物のコインが挟まった、コインローファーです

  小さめの銅貨だったから、多分1セントコインだと思う。

自分でねじ込んだみたいに挟まっていたわ。」

👞

その男性は、20代半ば。

中肉中背・控え目な印象ながら、

イギリス系のトラッドカジュアルに身を包み、 

他人と被らないお洒落に自負を抱いている風だった

と 言います。

「ちょっとやり過ぎな部分もあったけど、心意気があっぱれだね

と、

うちのチットはかんしん(感心)するとともに、

急に、ある曲を  思い出したそうです。

「コインローファーは選ばない」。

1980年代後半~90年代にブレイクした、大江千里さんの曲です

 

~出だし~

くたびれたシャツを大きめに着た
こだわりを少し見せるのがコツさ
お洒落すぎた頃を照れちゃダメ
肩を張るきみが訳もなく素敵

 

 高校生のころ、仲が良かった友だちのお兄さんから、

○○ちゃん(※チット)は、男の繊細な気持ちが まるでわかっていない これを聴いて勉強したほうがいい。

特に、モテない男の気持ちが分かるから。」

と、押し付けられたCD。

💿

「私、モテない男の気持ちなんて一生分かりたくないです。」 

そう・言いたいのをこらえて

きいてみた 大江さんの曲は・・

 たしかに、フラレた歌や恋人との破局、片想いの歌が 多かったけど・・

そこには、

決して表には出ることのない正直な男心が ストレートに表れており

「繊細な男心というものは、超繊細な女心と同じなんだ

ということを

うちのチットに 知らしめたのでした

大江さんの曲には、

・心情を吐露した魂の叫び系の詩と、

・どこか日本ぽくない、小説タイプの詩

の、2タイプがあり、

 後者は、オシャレな世界を小出しに見せてくれる、すすんだお兄さ

っていうフンイキを もつもので、

その後チットは、お兄さんの背中を追いかけるように

2年くらい 聴き込んでいました。

 ここ数年、いつも読んでいるNewsweek(雑誌の電子版)に

ニューヨーク在住で、ジャズピアニストになった・大江千里さんのコラムが登場し

うちのチットは、

あの頃にかんじていた、ちょっと先を行く音階や

「SAVVY」という聞きなれない英単語が 歌詞に紛れ込んでいた

大江さんの作品作りに

今さら なっとくしつつ・・


なつかしいお兄さんに 再会したような気分で、

コラムを 読んでいるようです

 

 

コメント (22)
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