のぞみは、うちに1つだけあるレバー式のドアに限り、
自分で開けることができました。
この子は体が大きかったので、レバーに届くだけでなく、
体重をかけてレバーを押し下げることが可能だったのです。
(他にも「押すと出るポット」でお湯を出しちゃったりとか
いろいろやってくれましたね…)
のんたの前足はライオンみたいにぽってり大きかったから、
こだちゃんのように長生きしてたらドアノブだって
回せるようになってたんじゃないかと思います。
「おてつだいねこ」のモデルにもなったトマトという猫は、
かなりユニークな思考回路の持ち主でした。
この子がまず考案したのは、コタツや布団に入る方法。
ツメを出した前足で布団の端をパタパタたたきます。
うまくいけば、布団がひっかかって少し持ち上がります。
そのすきまに、すかさず頭をつっこんでもぐりこむ。
「動機プラス偶然」の良い例です。
トマちゃんがユニークだったのは、
これをすべての「開ける」に応用したところ。
つまり…窓やドアの前に敷物とか新聞紙とかあると、
すわりこんで、それをパタパタたたくのです。
「トマちゃんのお餅つき」と呼ばれていました。
餅ついて開くわけはないんだけど、開くと信じてやっている。
その姿は妙にひたむきでいじらしく、
「はいはい」と急いで開けてやらずにはいられないのでした。
最初から自分で開ける気が皆無なのは、すももです。
どうするかというと、閉まった窓やドアの前で、
にゃあうー、にゃあうー、にゃあうー…
さも不満そうに鳴きつづける。
困ったときには鳴いて親猫を呼ぶ子猫方式ですね。
依存度が一番高い。
開けるのは人間の役目でしょォ、さっさと開けなさいよォ、
…と言って鳴いてるんだとしたら、
知能は一番高い、のかもしれない。
(例によって嬢さんにはめっぽう甘いわたくし)
猫が大あくびをするところをつくづく眺めると、
これのどこに脳みそが入るんだ?っていつも思いますけど、
猫は猫なりに、そのちっちゃい頭の中で
いろいろ考えているのでしょう。
いや…なんにも考えてないか。
考えてないよね、さんちゃん?