中国(簡体)版です。
ハードカバー(カバーなし)。
ほわっとした中間色もきれいに出ています。
「もう大きいでしょ」と言われたり「まだ小さいから」と言われたりするゆいちゃん。
ほんとはどっちなの?
きっと、「大きい」と「小さい」の間の、ちょうどいい大きさなんだよね!
というところから、原タイトルをつけました。
この「ちょうどいい」というのが、あらためて考えてみると非常に日本的な感覚で、きっと訳しにくいんだろうな…
中国語タイトルの「很棒」は「すばらしい」という意味だそうです。
グーグル翻訳で英訳すると「Great」になるので、はっきりした褒め言葉なのでしょう。
本文を見ると、
「毎日がんばっている今のあなたはすばらしいのよ」みたいな終わり方になっている。
それも、子どもが自分で気づくのではなく「パパとママが教えてくれた」という形にしてあります。
こういうのもお国柄というのか、幼児にあたえる本としてそのほうが望ましい、という判断なのでしょう。
海外版というのは、先に契約をして、それから翻訳されるのがふつうなので、事前にこちらで訳文をチェックすることは(ほぼ読めないし!)難しいです。
こうしたほうが喜ばれるので変えました! と言われたら、そうですか、と言うしかないわけで。
海外の作品を日本で翻訳する場合も同じですが、どこまでが「原文に忠実」で、どこからが「やりすぎ」になるかというのは、お互いに微妙なところです。
(あ、この「微妙なところ」も日本的あいまい表現だな…)
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ちょうどいいよ |
竹下文子・作 鈴木まもる・絵 |
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佼成出版社 2010年 |