閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

コロロ

2024-04-05 10:43:58 | サンゴロウ&テール

「黒ねこサンゴロウ・旅のつづき」シリーズの中国語版の校正をしております。
あちらでは「旅のつづき 1~5」ではなく、「海猫的旅程(=うみねこの旅)6~10」としてリリースされるとのこと。

前回と同じくコピーのできないPDFなので、送っていただいたのをダウンロードしたら、それをグーグルドライブにアップロードし、1話ずつをグーグルドキュメントに変換する。そうするとイラスト抜きの文字の部分だけが表示されるので、それをコピーして翻訳ソフトに貼り付ければ、日本語にして読むことができる。
もっと簡単な方法はないかと思うけど、あれこれ調べたり新たなツールを導入したりしているひまがないので、とりあえずこれでいきます。前回より多少は余裕があるとはいえ、実質10日しかないし。

サンゴロウシリーズの中でも後半の5冊は、ふつうにさらっと読むぶんには平気なのですが、こういう「作業」として一字一句を見ていくときは、書いた当時の状況がよみがえったり、ついつい深く入りこみすぎて「暗影猫魔」に生命力を吸い取られかねないので、合間に休憩をとるなど、気をつけねば。

で、まずは『ケンとミリ』です。これは直訳すると「声の波の中での再会」みたいなタイトルになっているのかな。
この巻は『旅のはじまり』と同じく、現実世界(日本)の子どもが出てくるので、ところどころ「訳注」が入っています。
具体的にいうと、半ズボンと、禁煙車と、ツルのはたおり。
そうか、海外ではこれがわからないんだな…ということがわかって面白い。
しかし、当時は特急に「喫煙車」というものがあった、なんてことは、もう作者も忘れてしまっていて、日本ではこうですよ、という注をつけられたら誤解を招くのではないかしら。「半ズボン」(いまや死語?)だって、昔は男子児童がはくものというイメージだったけど、いまは大人だって平気で短パンはいて歩いてますし。

重要なアイテムである「トランプ」のマークが、梅花(クラブ)、紅桃(ハート)、黒桃(スペード)、方片(ダイヤ)、鬼牌(ジョーカー)となっていて、なるほど!と思いました。
ケンがミリのことを「何センチ何ミリのミリ」と言ってるところは、(ミリの表記が「米莉」なので)米粒を思い浮かべている、とあり、うまいこと訳してくださってます。

それと、たぶんそうじゃないかと予想していたことですが、原本45ページ前半の数行はごっそり削除されておりました。ミリはともかく、主人公のケンは、先生の言うことを聞く「良い子」でなければならない、ということですかね。これはまあ、文句をいってもしかたがない。

翻訳ソフトのありがちな間違いや変てこな日本語にもだいぶ慣れましたが、中国語の「古屋珊瑚郎」が和訳で「降谷コロロ」と表示されたのには、おめめぱちくり。コロロって…何?

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よそ猫ナポリ

2024-04-04 09:56:06 | 日々

スノーフレーク。

 

…を下から見たところ。

 

先日、朝の5時前。家の前で「わぁお! わぁお!」と大声で鳴く猫がいた。
半分眠りながら、あ、懐かしい感じの声だな、と思ったのは、もう40年も前にうちに来たジャム太という猫が、晩年ちょっと認知症みたいになって、昼夜かまわずわあわあ叫んでいたからだ。
ジャム太の場合は(21歳と長生きしたので)老朽化でスイッチの接続がおかしくなっていたけれど、本来は発情期用のとっておきの声。立候補者が選挙カーで「よろしくお願いいたします!」と言って回るようなもの。
つまり「よそ猫が来た」ということです。

布団の足元にクレ坊が乗っていたので、「クレちゃん、誰か来たよー」とつついてみたが、気にもせず悠々と寝ている。
まもなく階下で「う~~あ~~~!」と警報サイレン。対応しているのはコマちゃんか。
コマでは心もとないので、とりあえず応援に駆けつける。玄関ドアを開けたら、白っぽい猫がぱっと逃げた。

あの子だな。去年の秋に、アトリエの外廊下でコマ吉に威嚇されていたサバ白。すらっと足が長く、小顔で、まだ若い感じ。前回は遠くてよくわからなかったけれど、全体にふっくらときれいで、栄養状態も良さそうだから、どこかの飼い猫だと思う。
ぽんぽんと跳びはねるように、すぐ見えなくなった。コマは窓の内側にいて、追っていかなかったようだ。

次の日、朝食時に、同じ猫がデッキにひょこっと姿を見せた。今度はMがいて「こらっ!」と追い払った。その後は来ない。「でかい猫だなー」とMは言っていた。
うちに来ても、女の子はいないし、ゴハンも出ませんから、あきらめてね。

(例によって名前はテキトーです。ナポリといえばピザ?くらいしか知らない)


本日の「いいね!」
ナポリつながりで(…つながってる?)

Napule (Official Video)

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ちゅんちゅん

2024-04-02 09:55:14 | 日々

かたや、ヤマガラさん。

 

こなた…あれ? きみは誰だ?

 

スズメさん?!

…と驚くのは、ここの環境がほぼ「山林」だからです。
スズメがいるのは、もっとひらけた場所で、人家があって田畑があって雑草の生えた空き地などもある「里」から「町」にかけて。
だから閑猫堂では、スズメが来たというだけでニュースになる。
そのスズメが、突然やってきた。だけでなく、「ちゅん! ちゅん! ついっちょん!」と明らかに繁殖期のさえずりをしているのは、なぜかというと、

 

2階のベランダに巣箱をつけたからです。

じつはここ、ヤマガラ夫婦がすでに契約済みだったのに、今朝早くひと騒ぎあり、どうやらスズメが押しかけてきて横取りしちゃったらしい。
そういうことは以前もあった。でも、もう何年もスズメは来ていなかったので、大丈夫かなーと思ったのが甘かった。

昔ながらのわら葺きや瓦葺きの家が減るにつれて、巣作り場所がなくなり、スズメ社会では深刻な住宅難だそうだ。
スズメは狭いとこにもぐりこむのがうまく、3センチの入口があれば入るというけれど、うちの屋根を見ても、瓦(というのかな?)の形状はフラットで、ぴっちり固定されており、軒先にもどこにもまったく隙間というものがない。換気口も目の細かい網でガードされている。こちらが頼んだわけではなく、現代の住宅というのは、はじめから人間以外の生物をシャットアウトする仕様になっているのです。

繁殖に成功できるかどうかは、場所の確保にかかっている。だから春のスズメは、みんな隙間探しに必死。ベランダに巣箱がついたのを、どこか遠くからしっかり見ていて、早い者勝ち、それ行け、と飛んできたのだ。

もともと瓦の隙間で満足な鳥だから、この巣箱ほどの大きさ深さは必要ないのだが、大きすぎれば巣材をいっぱい詰め込んで狭くすればいいじゃない、という適応力がスズメにはある。
ヤマガラとスズメでは、身体の大きさはほぼ同じだけれど、スズメのほうが断然気が強く、たいていヤマガラが追い出されてしまう。
しかたがない、この巣箱はスズメさんにあげよう。ヤマガラさん用には、急いで新しいのを作ってもらいましょう。


朝早くから屋根で誇らしげに鳴くスズメ氏。

 

あらま、すでにペアでしたか。

 

2羽連れ立って、さっそく庭で餌さがし。
(2羽…撮ったつもりだけど、1羽しか写ってない!)

 

くわえているのは巣材かな?

この日はホオジロもペアで庭に来ていたし、アオジかカワラヒワか、黄緑っぽいのもちらっと見かけた。
声だけは、ウグイス(「ホー、コマチャン!」と鳴いてる)、コジュケイ、サンショウクイ、カケス、イカル。

そういえば2週間くらい前だったか、山のほうで「ほーい、たすけてくれえ、たすけてくれえ」と繰り返し鳴く鳥がいた。
それほど深刻でも切羽詰まった感じでもなく、ちょっと手伝ってほしいけどあとでもいいよーと言ってるみたいな、リコーダーのような声。
初めて聞く声だったので、Mと「なんだろうね?」と言っていたけれど、2日続けて鳴いて、その後は聞こえない。
なんだったんだろうね?

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