水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

真夏の偽証

2016年07月09日 00時20分32秒 | 詩編
 開け放った窓から吹き込んでくる思想は  僕らの間違った理想を育むように乱吹く  何でもない僕らの懐に滑り込むように  それらは踊って舞って跳ねて花開く  床の間で眠る幼い頃の僕の影が  7月の陽光にかき消されて  いつかの過去を思い出すように  背中を掻いている少年の姿を映し出す  夢果てる音が真夏の空に鳴り響いても  むしろ響きだす蚊子たちの羽音に  じっと耳を澄まして心浮き立たせる子らの . . . 本文を読む

「永遠」なるランボーへ寄せる覚書

2016年07月08日 02時03分38秒 | エッセイ
    ランボー 「永遠」  彼の感想。  永遠を語る。ことの  幸福。  理性の輝き!  空から青さを引っ剥がすことで、詩人は偉大なことを成し得たと初めて思うのだろう。  目に映る、素直な色を滅却することで、詩人は美しい死を遂げる。僕は、 「日本語でポエムとしての詩 と 亡くなることとしての「死」というワードが、同じ響きを持つことに何らかの暗号を読み取る! 自分が、太陽に化したような昂揚感に . . . 本文を読む

Wanna do it!

2016年07月08日 02時01分20秒 | 詩編
     したい  それしたい  あれがしたい    だったら  お前は死体だ  何を言おうと  死にたいとしか聞こえないぞ  君は  三万個の欲望を  飼い馴らす  僕の内部から  漏れ出る欲望が  君の洞窟を汚す  されたい  いまされたい  何を望んでいるのかい?  言葉にならない情動を  暗黒の雄叫びで色付かせる  そう  朝が訪れるまで止まないその芝居を  天から見守る主イエスが . . . 本文を読む

行方不明の夏

2016年07月06日 15時48分52秒 | 詩編
 見つからない青の嘘を  明滅する思想と重ね合わせ  見つからない夏の名を  見つけ出す布石と為す  転倒する真夏の思想を  見つけられない合間の沈黙で  点灯する思想の連続に  ひとつの目的を掲げ翔けていく  遂げられない真夏の理想を  僕ら何度も追いかけて  あの雲を奪うように  嘘を撒き散らして  海へと返すのならば  酸素と教祖の共謀を彩る夏が  今年もまたやってくる . . . 本文を読む