2007 第89回全国高校野球選手権大会も、様々なドラマ、感動を残して、佐賀県代表 佐賀北高校の見事な初優勝で幕を閉じました。
大会初めの頃には、全く注目されていなかったチームが、甲子園に来てから快進撃を遂げ、決勝まで進むことはよくあることです。
また、それが判官贔屓の私たち日本人の心を捉えて、相手チームが強豪であればあるほど、声援を送りたくなるものです。
昭和40年代のあの頃、チエちゃんの記憶に残る甲子園の名勝負があります。
昭和44年夏の全国高校野球選手権大会 決勝戦
愛媛県代表 松山商業 対 青森県代表 三沢高校 の試合がそれです。
延長18回、照明の入ったスコアボードに見事に並ぶ0の文字が、激しい投手戦を物語ります。
その日、決着がつかず、翌日の再試合となります。
甲子園史上、稀にみる再試合です。
チエちゃんの家でも、お父さんをはじめ、おじいちゃん、おばあちゃん、お母さんまで、三沢高校の活躍に、もしかしたら、東北初の優勝校が出るのではないかとの期待に、手に汗握り、
テレビに向かって応援をしたものでした。
特に、野球好きのおばあちゃんは、ロシア人とのハーフである三沢高校エースの太田幸司選手のイケメンぶりに、応援の熱も一層上がるのでした。
翌日の再試合で、三沢高校は4-2と敗れてしまうわけですが、優勝校の松山商業より、準優勝の三沢高校の活躍は太田幸司投手と共に私たちの記憶に残ることとなったのです。
いつの時代も、高校球児たちの真剣な眼差し、きびきびとしたプレー、直向きさ・・・
いつの間にか、忘れてきたものを思い出させてくれる・・・
ちなみに、全国高校野球選手権大会のテーマソング「栄冠は君に輝く」の作曲者、故古関裕而氏の母校、福島商業高校はかつての野球名門高校です。