入荷後すぐに調子が悪く販売出来ずに様子を見ていたクレマチス、とうとう緑色の葉がなくなりました。枯れた蔓を切り土を全て落としてみたところ生育初期に鉢の用土として使用した椰子チップが根に絡まるようにしてたくさん出てきました。チップも落とし、しっかりした根の中心にある生長点の部分がまだ生きているようなので庭に植えてみました。
必ず生育不良になったものはそのまま破棄せずに用土を落とし根の状態を確認して来ました。失敗から学ぶことも多いはずです。生産者の皆さんの考えと販売者の考えのミスマッチが、入荷後一週間で傷みが出る結果となります。あくまでも想像ですが、生育初期の水切れを少なくし、用土を軽くし、店頭での水切れに耐える生産法だと考えられます。
バラも多分同じで根の近くに異物と感じる物が混入している場合、バラにとって好みでない(土のPHや水分量)場合に病気や生育不良という形で現れるのだと考えられます。
趣味の栽培と生産はまったく違います。出荷時の全体バランスや植物の魅力を表現できているサイズ、流通に向く軽量化、輸送に耐える丈夫さ、全てに各農園のノウハウが詰まっています。
販売者として長く園芸業界に携わって来ても、生き物ですからコントロールできない部分が有ります。
だからこそ他を批評しているより、少量でも苗から開花販売まで生産に関わりたくなった一番の理由です。
流通部分だけより達成感が大きいので、喜びのメールをいただく度に全員で幸せを感じています。
店舗は夏期休業に入りご迷惑をお掛けしますが、私たちは日々遊びリフレッシュして秋にお会いできる日を楽しみにしております。