今日は、本来なら休ブログ日(下戸につき休肝日とは無縁)なのですが、昨日、古伊万里コレクターのDr.Kさんが祥瑞写丸紋の古伊万里鉢を紹介されました。
ひょっとして思い、あちこち探したところ、それらしき物が出てきましたので、七宝ではなく、陶磁器を、急遽、アップします。
古伊万里大鉢 江戸後期
径 30.5㎝、高台径 15.6㎝、高 8.7㎝。
福とも、乾ともつかない銘が書かれています(^^;
時代は江戸後期、それも幕末の品でしょう。
植物模様が全面に描かれています。
特徴的なのは、花木で丸紋が描かれていることです。
梅。
椿でしょうか。
ところが、品物を90度、回してみると・・・
上下に、丸紋がもう二つ浮かび上がるではないですか。
菊。
Unknown(^^;
裏面にも流水に丸紋が4つ浮かんでいます。
この皿のモチーフは、丸紋であるようです。しかも、それを、植物で描くとは憎い演出です。
どうやら、祥瑞丸紋を意識してデザイン化したのではないかと思われます。丸紋以外の、びっしりと描かれた葉は、祥瑞の地模様と考えられます。
ただ、祥瑞にしては、丸紋の配置がきれいな四つ割りで、そろい過ぎています。
まあ、見立て祥瑞としておくのが無難でしょう。
ところでこの大鉢、私が買った物ではありません。
神社の境内の骨董市で、つれあい殿が求めた物です。もちろん、横にいた私も、それなりのアドバイスはしました。
で、その用途はというと、故玩館のトイレの手水鉢です。真ん中を繰り抜いて排水口をとりつければ、洒落た手洗いになる・・・・はずでしたが・・・
実際の使用を考えてみると、一回り以上小さいのです。よほど上品に手を洗わないとビショビショになります(^^;
ということで、結局、市販の信楽焼の手洗い(径40㎝)を設置しました。結構なお値段でした(^^;
見立て祥瑞鉢の方は、まだ出番がありません。
コロナで、食べ物を大盛にするほど人が集まることはないので、しばらくは棚の奥に隠れていてもらいましょう(^.^)
奥方様、あっぱれ!
(ワタシの見立てはアテになりませんが)
後期の一般的な品よりも、デザイン的にもかなりイケている品だと思います。(さすが故玩館の女主人?)
生活骨董とは言え、手水鉢にはさすがにもったいない品ではないでしょうか。
残りの二つの丸紋には、今回、初めて気がつきました。
そのつもりで見ないと、なかなか、物は見えないものですね(^^;
枝葉が縁を越えて、裏側まで回り込んでいるところなぞ、一流品をまねています。
もう少し自信をもって描いてくれていたら優品の仲間入りができたのに(^^;
女主人が実質的に主人なのは、何処も同じ(^^;
祥瑞丸文を意識して作られたのでしょうね。
故玩館にはいろいろと収蔵されていますね(^_^)
もっとも、これは、収蔵を目的としたわけではなく、故玩館の手水鉢に加工するつもりだったんですね(^-^*)
なるほどです(^-^*) 奥様の目の付けどころに拍手です(^-^*)
しかし、残念ながら、現実には、規格に合わず、採用されなかったわけですね。
でも、これほどの物ですから、また、いずれ、採用される場面も登場してくることでしょう(^-^*)
コロナもあり、守り一方の毎日の中で、今回は思わぬ発見でした。
ガラクタ骨董の見直しですね(^.^)