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時悠人chosan流処世術

★国民を愚弄する総理発言

2015-07-14 09:22:35 | 日記・エッセイ・コラム
 「不良とのけんか」のたとえ話で、「軽すぎる」と批判されたら、今度は、「泥棒と戸締り」の比喩を持ち出した安倍総理。自民党のインターネット番組で、「集団的自衛権」を分かり易く説明したつもりなのだろうが、国民を愚弄していると感じる。

 国の存亡危機事態に備える法律が、「けんか」や「戸締り」に置き換えられては堪らない。私には、総理が、意識的に論点をはぐらかす謀略に映る。

 視聴者が、「日本が攻撃された時、助けてくれるアメリカと一緒に戦うことが集団的自衛権」で、「何故、反対するのか分からない」と理解しても不思議ではない。しかし、これは明らかに誤解で、日本が自国を防衛するのだから、アメリカと一緒でも「集団」ではなく、「個別自衛権」の範疇になる。

 現在、紛糾している安保法案の本質は、まったく違い、アメリカが他国で戦争をしている場合、或いは、攻撃を受ける場合を想定している。

 いずれにしても、国会審議の帰趨を待つしかない身だが、すでに「憲法改正の国民投票法」が改正され、18歳以上者が投票権を得た。さらに、今年、「公職選挙法」が改正され、通常の選挙でも18歳以上者に投票権が与えられたので、日本の将来に責任を持つ若年層が真剣に考える環境が整った。

 ならば、来年の参院選挙で、本件を争点として、若年層の声を反映するなり、憲法改正を問うなり手段は沢山ある。「いつ、起きるかも知れない事態に備えて」と言うが、逆に、「起きないかも知れない」ということでもあり、国の安全保障に関する基本命題をなぜ、性急に解釈論で片付けようとするのか、不安で一杯だ。