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時悠人chosan流処世術

★村上紀行(2/2):偉人

2019-04-12 09:00:00 | 日記・エッセイ・コラム
 村上の鮭文化と歴史を語るうえで、忘れてならない人物として、村上藩の若い下級武士「青砥武平治」の存在がある。

 彼は、江戸時代に、鮭の母川回帰の習性に着目して、世界で初めて自然保護増殖のための人工河川を完成させ、鮭の産卵ふ化に成功した人物で、村上藩の財政に大きく貢献した。

 武平治はサケが遡上する三面川に分流(「種川」)を作り、サケの産卵に適した場所に柵を設け、ここでサケの遡上を阻止して産卵させる方法を考案し、鮭資源の保護と増殖技術を確立した。

 その功績により、三両二人扶持の小身から70石取りに昇格したが、5万余石の村上藩では、異例とも思える出世で、如何に藩に貢献したかを窺わせる。

 三面川の秋の風物詩「居繰り網漁」とともに、村上の鮭にまつわる歴史と文化の奥深さに触れた。