「言うまいと思えど今日も総裁選」のニュースばかり。連日、各メディアは、二人の候補を追い続け、詳細な比較分析を報道し続けているが、その持つ意味合いが分からない。
一日3億円要すると言われる国会運営経費だが、2週間も政治空白を作って党の領袖を決するというのは、国民を軽視した横暴以外の何ものでもない。街頭演説にいたっては、投票資格のない市民に何を訴え、その声をどう活かしたいのか??だ。
言ってみれば、自民党に吹いている逆風を沈静化するための時間稼ぎに、総裁選を利用した広宣活動に過ぎない。その証拠に、臨時総理を置かないで、閣議も開かず、決裁事項は山積みのはず。「政治に空白・停滞は許されない」とは、政治家の常套文句だが、何故かマスコミも一切触れない。
きのう開かれた、外国特派員協会での両候補のスピーチを聴いた後の、各国記者の反応の方がはるかに客観的に分析していた気がする。「何もしなければ、何も問題を起こさない。今の日本のトップに期待されているのはその姿勢だ」とのコメントを、皮肉ととるか、言いえて妙ととるか、政治家の見識が問われている。