目前に迫りつつある、地域における周産期医療の崩壊をくい止めるために、一体全体、我々はどう行動したらいいのでしょうか?
国も、県も、大学も、今後、我々が進むべき道の指針・方向性をアドバイスしてくれるだけで、直接的に危機から救済してくれるわけではありません。基本的に、それぞれの地域の自助努力により自力で問題を解決することが求められています。
例えば、『地域内に点在する医師を集約化して、基幹病院の医師数を確保する!』、『基幹病院と地域の病院・診療所との協力・連携体制をを強化する!』、『地域で独自に専門医を育成する!』等々、それぞれの地域のみんなで知恵を絞って、医療崩壊の危機から脱する方策をいろいろと模索していく必要があります。
しかしながら、『これこれしかじかの対応により、地域における周産期医療崩壊の危機を見事に回避した!』というような具体的な事例報告はほとんど見当たりませんし、見本とすべきモデル・ケースも身近にはほとんど見当たりません。
これは非常に大きな問題なので、一人の力ではどうにもなりません。現在の危機的な状況を地域のみんなによく理解していただき、地域の強力なバックアップを得て、多くの力を結集し、未踏の原野に新たな道を切り開きながら、一歩一歩、前に進んで行くしかありません。