あなたがたが今
欲しいと思っているものを
ないことにしなさい
それは本当は
ありはしないものなのだ
幼い頃は
自分が世界の中心でなければ
生きていけない
そういう仮定の世界にのみ現れる
まぼろしをあなたは見ているのだ
勉強が進み
この世界には自分のほかにも
あらゆる存在がいると知れば
それは自然と
へその緒のようにかわいてとれる
そういうものなのだ
うつくしい女が欲しいと思う
それもまぼろしなのだ
過ぎてしまえば
消えた煙草の煙のように
邪魔なものになる
欲しいと思う心を
捨てなさい
それができなければ
あなたは永遠に
苦しいままなのだ