76枚目の掲示板を設定する。
絵／ウィリアム・ダイス
なんでおまえは
こんなところにいるのだと
訪ねてきた死神が言う
おまえは
遠い異国の土地で
辛い作業をしながら
苦労してビートを育てねばならないのに
なぜこんな
ざわついた都会の隅で
布など売っているのだ
やたらと気取った
都会的な装いをして
猿に近い姿をごまかしている
なまりの濃い声を
盗んだ他人の声でごまかしている
だが
わたしの目はごまかせない
おまえは
そんな人間ではない
都会の粋な服屋で働くような
男ではない
痩せた土地で
苦労してビートを育てる
田舎の農夫なのだ
何をしてそんなことになった
あられもない盗みをして
何様になったつもりなのだ
馬鹿者め
もうおまえの人生は終わった
楽なことばかりして
何も勉強しなかった
いやらしいことばかりして
影から人を苦しめ続けた
全部支払え
盗んだものはみんな返せ
苦しめた人間すべてに償え
もう人間ではない
芋虫より小さな徳分を抱いて
永遠の黄昏の国で
徒労の労にはげむがよい
