あほうよ
悲しい馬鹿者よ
汚い嘘をかぶって
きれいな善人のふりをし
知らず知らずのうちに
地獄への門をくぐる
逃げることはできない
自分から逃げ続け
盗んだ美貌を衒い
愛のふりをして
世界をだまそうとし
知らず知らずのうちに
人間を壊す
絶望の切岸の向こうに
馬鹿が偉い
馬鹿が美しい
幻の天国を見て
あほうの霧の中をさまよい
知らず知らずのうちに
永遠の虚無の水に染まる
かわいそうな馬鹿者よ
神がおまえから離れてゆく
億年の愛に鍵をかけ
おまえのためにやることを
すべてやめる
人間を落とし
愚か者の闇を
さまようていく魂よ
愛が引いていく
愛が引いていく
永遠の引き潮のように
愛が
おまえから離れていく