ふんだんに嘘で着飾って
まったく違う誰かになれたつもりで
ゆうゆうと歩いているあなたを
空が悲しく見つめている
ああ まだやっている
まだやっている
すべて嘘だとわかっている
人生の小芝居を
馬鹿者はまだやっている
もう二度と愛するまいと
神に背を向けられた
悲哀をよそにおしつけて
自分はこれでいいのだと
まだ逃げている
ああ あなたは
すべてを嘘にしたいのだ
美しく偽り上げた自分が
嘘であることも
永遠に愛を失ったことも
すべて夢にしてしまいたいのだ
この人生こそが真実だと
そう思いたいのだ
愚か者よ
もう元には戻らない
壊れた自分を抱いて
どこまでいこうとするのか
絶望の切岸に向かって
じりじりと進んでいる
自分の愚かさを見ないのか
着飾った嘘が腫れ上がり
ぼろぼろと落ち始めている
その隙間から
悲しいあなたの正体が漏れ見えている
そこまでのことになっても
まだ嘘を本当だと言い張るつもりなのか
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