つらい思いをするのが嫌だと
ただそれだけの理由で
あらゆる馬鹿をしてしまうというのが
馬鹿というものです
その結果
それ以上はどこにも進むことのできない
虚無の壁に阻まれ
暗い矛盾の穴に落ち込み
永遠に同じことを繰り返す
そういう状態にはまってしまう
それが馬鹿というものなのです
なぜそんなことになるのか
それは明らかに自分が間違っているからなのですが
人間の馬鹿はそれを考えるのがつらいので
つらい思いをするのが嫌だと
絶対に認めようとはしないのです
それでまた
同じことを繰り返し
同じ苦しみの中であえいでいく
なんでこんなにつらいのか
なんでこんなにつらいのか
そればかり考えて
何もしようとしない
それが馬鹿というものなのです
馬鹿が人を殺しても
人からとんでもないものを盗んで
社会をめちゃくちゃにしても
女と寝るために
大枚の金をかけて嫌なことをしつくしても
その行動に
高等な理由などどこにもありはしない
ただ
つらいのが嫌だから
それだけなのです