五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

總持寺で一日過ごす

2013年10月31日 | 第2章 五感と体感
昨日は横浜市鶴見区の曹洞宗大本山總持寺での座禅会に行ってまいりました。

鶴見は私達NPOの会員も多く、所縁の深い場所でもあります。

總持寺といえば、石原裕次郎さんのお墓があることでも有名ですが、鶴見の山側の住宅地から見える大きな本堂の銅板の若草色の屋根は、鶴見の象徴とも云うことができます。
幾度か訪れながらもあの規模の大きい建物の中には普段は決められた場所しか入ることができません。

今回は座禅をし、精進料理を頂き講和を聴くワークショップを当NPO講師のKさんが企画してくださいました。

總持寺と福井の永平寺は、同じ曹洞宗の寺院ですが、どちらも大本山と称し、どちらが中心かということは決められていないとのこと。もともと輪島にあった総本山が火事で焼け、それがきっかけとなり明治維新となって首都となった東京にほど近い場所に寺院を建てたそうです。山形から移築した御堂や篤姫が晩年過ごしたと云われている移築した建物、そして益田鈍翁などが愛した茶室も人目に触れない場所に楚々と移築されており、建物探訪に深く面白さを感じさせていただきました。

江戸から明治にかけての騒乱の中、各地域のお寺は大変な打撃を受けたわけで、そんなさ中、威風堂々と戒律を守り続けた僧侶の筋道が永平寺同様感じられ、それぞれの個性が一つの柱になっているような印象を持ちました。

私が五歳から七歳まで過ごした福井の家は格子の窓と玄関がある昔ながらの家でした。その玄関前にチリンと音を立てるお坊さんが時々立っていました。托鉢です。母のエプロンの紐にくっつき、お金を入れる様子を母の陰から見上げた事を思い出しながら曹持寺の建物を廻りました。

能登半島、加賀藩、琵琶湖や京都の風習が混じったような福井の暮らしも思い出し、たった2年間であっても私にとっては原型育む大切な生育時期に住んだ場所と重なる感覚を持つことができ、身体がスンとする思いをしました。

寺院内を案内し、私達のお世話をしてくださったNさんは今年大学を卒業した新潟のお寺の御子息とのこと。朝4時からの修練は厳しいもので、参加者の皆様(勿論私を含む)が息子や孫の様な眼差しで見守る姿も和やかさが増し、とても満たされた一日でした。

座禅会に感謝。合掌。

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