東大寺 二月堂から講堂跡まで 2018年4月22日
二月堂から東大寺本殿の裏手方面の正倉院に向かう小径を歩いていると、簡易な着物を着て、裸足に草履の自分が巻子を持ってパタパタと歩いている体感になります。今回も、自分がそんな体感になることを期待しながら二月堂からの階段を下りました。やはり、蘇ります。最初の体感があまりにもリアルな体感であったため、脳が学習しているのかもしれませんが、もしそうだとしたら、ほんとうに楽しい妄想体験です。
ワクワクしながら巻子を持って、東大寺本殿の真後ろにある講堂に向かっている事は、確かなようで、学びの諸々がきっと小僧の自分にとっての最高の喜びだったに違いありません。
空海が大阪の乙訓寺のあたりで教えを受けた岡田の博士は、以前にもブログに記しましたが、私の父の父方の祖先の四国の善通寺近くの領地に住んでいた人であり、もしかしたら、私がその岡田の博士も血が繋がっている可能性もあります。なにしろ、千年以上前の話なので、私の想像と妄想がほとんどを占めていますが、祖先の流れとしては大きな違いは無いはずです。
たぶん、そんな祖先がいたとしたら、東大寺で学んでいたのは当然のことで、私の魂からの記憶の蘇りがあっても不思議ではありません。
今回の東大寺参拝では、花まつりのお釈迦様に甘茶をかける目的以外に、講堂跡の礎石に座ることも目的にありました。
そのあたりには、観光客はほとんどおらず、東大寺の参道の喧騒が嘘のようです。
講堂跡辺りにいる鹿も、どこかのんびりとしていて、悟ったようなお顔立ちをしています。礎石に座り、しばらく瞑目してから、小腹が空いたので、持っていたお菓子の包みを開けようとすると、悟った風の鹿が静かに近づいてきました。
私の包みをじっと見つめているので、「私はお腹が空いているの。だから、あなたにはあげられないから、向こうにいるスペイン語で話しているカップルに近づいてくださいませね」と、言うと、言葉が通じたらしく、外国の観光客に静かに向きを変えて歩いていきました。
礎石の温かみに、千二百年前の記憶が伝わり、祖先との再会を果たしたような、ほんのりとした喜びの心地になりました。
巻子を持った小僧は、やっぱり私だな、という毎回の確認を果たすことが私自身の何にも勝る大事な儀式になっているように思います。
有難し。有難し。
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