今月14日、米国・テキサス州で行われた試合結果です。
WBOインターナショナル・ウェルター級戦:
王者バージル オルティス(米)TKO8回2分59秒 挑戦者エギディウス カバラウスカス(リトアニア)
*一戦ごとに世界の頂点に近づいているオルティス。今回拳を交えたカバラウスカスは2019年師走にWBOウェルター級王者テレンス クロフォード(米)に挑戦し、9回TKOで敗れた選手です。WBOウェルター級のランキングでは既に最上位に位置するオルティスの、現在の力を測るには格好の対戦相手と言っていいでしょう。
体格も、ボクシングスタイルも似た者同士の対戦となった一戦。先にチャンスを迎えたのは、番狂わせを目論むカバラウスカスでした。2回、左アッパーでオルティスをグラつかせ、ダウン寸前まで追い込みます。しかしそこからオルティスが驚異的な粘り、反撃力を全開にしていきます。その回終盤に、ボディーブローでライバルを後退させたオルティス。続く3回には、力強い左ジャブからのコンビネーションでダウンを奪います。
その後、リング中央で激しいパンチの交換を続けた両選手。しかし体力で上回る10歳年下のオルティスが徐々に、徐々にとペースを引き寄せていきます。8回、再び力強い左ジャブをボディーに持っていったオルティスは、この試合2度目のダウンを奪います。その後、左ジャブを軸としたコンビネーションでダウンを立て続けに奪ったオルティス。結局はこの回だけで4度ものダウンを追加。この回終了間際にライバルをギブアップさせることに成功しました。
実力者クロフォードより45秒早くカバラウスカスを仕留める事に成功したオルティス。全勝全KO記録を18に伸ばすことに成功。後は世界挑戦を待つだけになりました。
最後まで粘り強く戦ったカバラウスカス。敗れたとはいえ、その商品価値は落ちていないでしょう。また、オルティスに7回以降のゴングを聞かせた初の選手となっています。
観衆で埋め尽くされた会場で行われたこの試合。多くのファンがマスクを付けていませんでした。
オルティスが活躍するウェルター級のタイトル保持者たちは下記のようになります(2021年8月21日付け)。
WBA(休養):マニー パッキャオ(比/防衛回数3)
WBA(スーパー):ヨルデニス ウガス(キューバ/0)
WBA(レギュラー):ジャマル ジェームス(米/0)
WBC:エロール スペンス(米/0)
IBF:エロール スペンス(米/4)
WBO:テレンス クロフォード(米/4)
OPBF(東洋太平洋):豊嶋 亮太(帝拳/1)
WBOアジア太平洋:豊嶋 亮太(帝拳/0)
日本:小原 佳太(三迫/1)