先月末28日、サウジアラビアで行われた試合結果です。
ヘビー級戦(10回戦):
WBCヘビー級王者タイソン フューリー(英)判定2対1(96-93、95-94、94-95)フランシス ガヌー(カメルーン/仏)
*別の格闘技で経験があるとはいえ、現役の世界ヘビー級王者がボクシングでのプロデビュー戦となった相手にダウンを喫し、その後も大苦戦。僅差の判定で勝利を収めたとはいえ、フューリー株は大暴落してしまいました。また、今回の試合からのダメージを考慮してか、年末に予定されていたオレクサンデル ウシク(ウクライナ)との王座統一戦も来年に延期。ひょっとすると、「ウシク対フューリー」戦はこのまま行われないかもしれませんね。
対するガヌーは、フューリーの体格、そして変則的なボクシングに惑わされることなく柔軟に対応。そのがっしりとした体格に加え、ボクシング能力の高さも伺わせています。WBC会長は、敗れたとはいえガヌーをトップ10にランクインさせることを示唆。デオンティー ワイルダー(米)を含め、多くの著名選手たちからの対戦オファーが届いているようです。
37歳と、数字だけだけみるとベテランの域に達している感のあるガヌーですが、魅力の詰まった新鋭選手であることはには間違いありません。ここ数年、フューリー、ウシク、ワイルダー、そしてアンソニー ジョシュア(英)の4人に注目が集中していたヘビー級戦線。ガヌーがどんな風を引き込んでくれるのかに注目していきましょう。
ヘビー級の4団体王座統一戦より、ガヌーが次に誰と対戦するかに興味が注がれているように感じるのは私(Corleone)だけでしょうか?
ボクシング界の最重量級に面白い存在が殴り込んできました。2023年11月13日現在のヘビー級王者たちの顔ぶれも確認しておきましょう。
WBA(スーパー):オレクサンデル ウシク(ウクライナ/防衛回数2)
WBA(レギュラー):マヌエル チャー(独/0)
WBC:タイソン フューリー(英/3)
IBF:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/2)
WBO:オレクサンデル ウシク(ウクライナ/2)
WBO(暫定):張 志磊(中国/1)
OPBF(東洋太平洋):ジャスティン フニ(豪/1)
WBOアジア太平洋:ウラジスラフ シレンコ(ウクライナ/0)
日本:但馬 ブランドン ミツロ(KWorld3/1)
*現在の戦力でも、ガヌーはWBAレギュラー王者チャーより実力は上のような気がします。ただウシクと対戦すると、その技術で上手く丸められそうです(ウクライナ人の判定勝利)。