◎1月13日(火)の乗り歩き、まとめ記事(続き)です。
↑平成27年1月13日(火)、午後1時を回ったばかりの越後湯沢駅前です。
おさらいですが、私は、特急「はくたか9号」に乗って、ここ越後湯沢までやって来ました。
きょうの目的のひとつである、
北越急行を走る「はくたか」に乗ってみる という項目は、これで達成できました。
ここからは、〝ガーラ湯沢線〟と「吾妻線」に初乗りをして、東京経由で京都へ帰ろうと思います。
〝ガーラ湯沢線〟(越後湯沢~ガーラ湯沢)
↑越後湯沢から、新幹線記号でガーラ湯沢まで〝ちょろん〟と伸びているのが「ガーラ湯沢線」です。(
正式な路線名ではありません)
ガーラ湯沢スキー場(GALA湯沢)へのアクセスとして、冬季のみ運行される〝季節路線〟です。
夏に越後湯沢へやって来ても、この線は運行されていないので、乗れへんということです。
私も少し調べてみたのですが、どうやら、この越後湯沢~ガーラ湯沢間の短い線には、改まって路線名は付けられていないみたいやね。
線名が決められていないっていうのも、なんだか落ち着かないなぁ
記述しづらくもあるので、本稿ではこの区間の線名として「ガーラ湯沢線」と表現することにします。
↑午後1時08分撮影。
越後湯沢駅、上越新幹線の下りホームにて。
この駅から〝ガーラ湯沢線〟が分岐するので、ホーム駅名標の次駅案内も二手に分かれた表示になっています。
↑ホームも線路も、すっぽりと屋根で覆われていて、雪が落ちてこない(積もらない)構造です。
そして、ホーム下の壁面にペイントされた、「あなたは今標高365M」の文字…
『
そこにペイントしますか!?
』っていう印象も受けますが、さて、見やすいのか、見にくいのか…、どっちだろう。
〝そこ〟に書かれていることを知っていたら、通過列車の車窓からも読み取ることはできそうに思えるけれど。
↑昨年の秋に訪ねた、JR鹿島線の鹿島サッカースタジアム駅も、営業日が限定される〝臨時駅〟でした。
今回もそれに近いものがあるというか…、〝ガーラ湯沢線〟は冬季限定営業なので、狙いを冬に絞って乗りにやって来る必要があります。
物好きなことだと十分に自覚していますが、状況は整いました。
私は、今、こうして、冬の越後湯沢駅で列車を待っています。
↑きっぷの話です。
「はくたか」で越後湯沢へ着いた私は、ここで一旦、途中下車しました。
ガーラ湯沢線を往復するぶんのきっぷは、現地で別途購入しました。
越後湯沢→ガーラ湯沢まで、乗車券140円+特急券100円で、片道240円です。
↑がら~んとした新幹線ホームでしばし待っていると、案内放送が流れて、ガーラ湯沢ゆきの列車が入ってきました。E4系(愛称:Max)やね。
当駅13時21分発の「Maxたにがわ409号」です。(東京から走ってきた、上越新幹線の列車です)
頭上の発車表示には『2階建て8両編成』と出ていますね。E4系はオール2階建て仕様の、ごっつい新幹線です
私は〝Max〟に乗るのはこれが初めてです
↑乗り込んで、自由席車両の2階席へ入ってみました
『
おおっ、誰も乗っていない
』
きょうは三連休明けの平日だし、しかも午後に入ったこの時間帯からスキー場へ出かけて行く人は、さすがにいない…ってことかな
真ん中に通路があって、左右に3人掛けがずらりと並ぶ〝横6列シート〟です。
大勢の人が座れるように工夫されているんやね。この輸送力が、Maxの持ち味です。
↑越後湯沢を発車し、ゆるゆると走り出しました。
ホームを離れるとまもなく上越新幹線(本線)から分岐して、〝ガーラ湯沢線の旅〟が始まりました。
ガーラ湯沢までは1.8km、所要3分です。
↑本線の高架の下へもぐりこんでいきました。
↑本線高架の〝真下〟へ入りました。
このあと、頭上の本線は右方向へ進路を変えて遠ざかっていきました。
↑線路沿いに積もっている雪の様相(厚み)が、豪雪地であることを物語っています。
それでも、線路上には積雪がまったく見られません。
本線から脇道に入った〝ガーラ湯沢線〟であっても、除雪・融雪がしっかりと行われ、安全運行が確保されているのですね。
↑越後湯沢からアッと言う間のひとときでした。
13時24分、終点・ガーラ湯沢のホームに滑り込みました。
これにて、季節運行の線区〝ガーラ湯沢線〟の乗車が完了しました
↑ガーラ湯沢駅の建物の中(館内)。
冬季限定営業の駅だけど、建物は大きいです。フロアにも収容力があるように感じました。
館内には飲食店や土産店もありましたが、スペースを占めるのはスキーセンター(受付カウンター)とロッカー室(更衣室)でした。
スキー来場者のために営業される駅なので、設備的にも、想定されている利用者は〝スキー客だけ〟だろうと思われます。
受付カウンターでは、スキー板・スノーボードのレンタルだけでなく、ウェアも含めて〝一式まるまる〟を借りることもできるそう。
いわゆる、『手ぶらで新幹線に乗って来ても、スキーを楽しめます
』というのが、ここの売りみたい。
このスキーセンター内で着替えを済ませ、装備品も整えて、ここからはゴンドラに乗ってスキー場まで移動する仕組みのようです。
ガーラ湯沢スキー場っていうのは、ここからさらに山の上にあるんやね。
『せっかく来たんやし、ちょっと滑っていったらどうや?』
『いや、すぐに引き返すで』
『何しに来たんや…
』
『ガーラ湯沢線に乗るため、だけ
』
◎折り返して、ガーラ湯沢から高崎を目指します
↑折り返し、こんどの列車は、14時04分発「Maxたにがわ416号」東京ゆき。
さっき乗ってきた列車がホーム横付けで約40分間停留して、そのまま折り返し運用に就くようです。
発車時刻の15分前から改札口が開きます-とのことで、それまでは自動改札機も〝進入禁止〟です。私も改札の外で待機しました。
発車までのひととき、館内をウロウロして適当に時間を潰したらいいんだろうけれど、見学施設ではないし、そんなにあちこち〝見て回るところ〟はありません。
館内をぐるり一周して改札口前へ戻ってきた私は、ちょいと時間を持て余しました
〝二周目〟の館内散策に出かけようかとも思ったけれど、ロッカー室(更衣室)とか見学したって仕方ないものなぁ
時折、館内放送が流れて、『置き引きの被害にご注意ください』みたいなことを言っています。
あてもなく無闇に歩き回って〝疑惑の人〟みたいに見られることがあってはならぬし、この際はジッとしているほうが賢明かも-、と考えました。
未乗線の旅も、なかなか大変です。
↑黒いパイプで形づくられた物体-、それは、ラック。
スキーとかスノボを立てかけておく場所なのでしょうな。
館内の至る所に、このラックが設置されていました。
↑発車15分前になり、改札口がオープンになりました。
ホームへ下りる階段のところで、トイレの案内表示が目に入りました。
スキーをしている人の形がマークになっていますね。面白い
↑階段上から、ホームを見渡せました。
さきほど乗ってきたE4系電車が、そのまま停車しています。
この電車が、折り返し14時04分発の「Maxたにがわ416号」東京ゆきです。
↑車体に巻かれた黄色ラインが、結構、目を惹きます。
ラインの色で見分けるより以前に、そもそも車体の形状が独特ですけれどな
E4系は、大勢の客が乗れるように全車2階建て構造になっていて、ほかの新幹線電車とは全く異なる「大柄な車体」が特徴です。
先頭車両は、背の高い屋根からすべりおりてくる〝長~い流線形〟の顔です。ユーモラスな顔つきです。
↑乗降ドアの横にデザインされている「Max」の文字。
「Multi Amenity Express」(マルチアメニティエクスプレス)というのが〝語源〟なんですねぇ
『
Maeじゃなくて、Maxって呼ぶんやな』 (←まあ、よろしいがな
)
トキのイラストも描かれていますね。もしかして、上越新幹線(新潟)仕様っていうことかな(?)
車体も大きいし、乗車できる定員も多いし、何もかもが〝最大級〟の車両です。「Max」という愛称は似合っていると思います。
↑自由席車両の1階席を覗いてみました。
さっきの2階席は横6列シートだったけれど、こちら1階席は横5列の配置ですね。座席もリクライニング式なんやね。
1階席はどうしても車体幅が絞られてしまうと思うけど、これはこれで、執念で〝横5列〟を実現したっていう感じなんかな(?)
かつてJR西日本に存在した「グランドひかり」の1階席は、確か、横4列だったと記憶します。
↑リクライニング(背もたれ)機能のほかに、座ぶとん(座面)が前へスライドする機能も付いている座席です。
背もたれのリクライニングはともかく…、座面がスライドする機能って、わし、なんだか使いづらく感じています
↑1階席の車窓から。
座席に腰かけて窓の外を見ると、目の前にプラットホーム面(ホーム地面)が見えます。
↑『ここから高崎まで、1階席に座って行こうかなぁ』と思ったりしたけど、結局、写真を撮っただけで退散…
さきほどと同様、2階席に収まった私でした。
列車は14時04分定刻にガーラ湯沢を発車しました。
↑ここから使用する、きっぷです。
ガーラ湯沢を後にして再び越後湯沢へと戻って行くわけだけど、今度は越後湯沢で下車せず、「Maxたにがわ416号」でそのまま高崎まで行こうと思います。
乗車券は、ガーラ湯沢から越後湯沢までの140円区間だけを買い、その先は〝「京都市内→京都市内」乗車券〟にリレーさせたら、つながります。
特急券については、ガーラ湯沢から高崎までのもの(自由席)を現地で買いました。
↑新幹線の車内から見た、越後湯沢付近のようす。
↑越後湯沢から上越新幹線(本線)に入りました。
実を言うと、私は、上越新幹線に乗るのもこれが初めてです。(まさか、越後湯沢から初乗りすることになるとは…
)
越後湯沢を発車するとまもなくトンネルに入り、あとは延々と暗闇の中を走り続けるのみでありました。
全長約22.2kmの大清水トンネル(だいしみずとんねる)というのが、これですな。
とにかく、長~いトンネルでしたわ
↑大清水トンネルを抜けました。
青空が見えます。トンネルの反対側の越後湯沢とは、空の色が劇的に違うんやね。
↑トンネルを抜けると、まもなく上毛高原に到着しました。
在来線(上越線)とは接続していない、新幹線だけの単独駅です。
↑上毛高原を発車して、次が高崎です。
↑車窓に雪が見えていますが、さきほど越後湯沢で見てきた積雪量とは比較になりません。
↑空はますます青く澄んできて、いよいよ雪も見えなくなってきました。
まもなく高崎に着きます。
↑高崎到着の手前で、長野新幹線(北陸新幹線)の高架が寄り添ってきました。
↑定刻14時38分に高崎へ着きました。私はここで降ります。
ガーラ湯沢から〝30分ちょっと〟でここまで到達できてしまうんやね。
『
Max、おおきにー。短い時間だったけど、お世話になりました
』
吾妻線 (あがつません。渋川~大前)
↑高崎駅で途中下車した私は、ここで〝もう一仕事!〟であります。
当地に残る未乗線、吾妻線(あがつません。渋川~大前間55.3km)に乗っておこうと思います。
↑高崎15時12分発、大前(おおまえ)ゆきの普通電車に乗ります。
↑大前ゆきが入ってきました。
107系電車の4両編成でした。(2両×2本)
↑2両編成を2本ドッキングさせて4両編成に仕立ててあります。
連結部分は、乗務員室のドアが開放されて〝通り抜け〟ができるようになっています。
私の場合、日頃、近鉄電車でもよく見かける光景デス。
↑ホームに入線してくるのが107系だと分かった瞬間、ちょぴっと、残念な気もしました
『ありゃー、ロングシート車かぁ
』
ボックス席がある115系に当たりたかったな~。まあ、しゃーないです。
なお、高崎から大前までの全区間(各駅)で、乗降ドアは手動扱いでした。押ボタン式じゃなくて、昔ながらのホンマに手で開ける方式でした
↑渋川(しぶかわ)に到着。ここまでは上越線を走ってきました。
始発の高崎駅を発車した直後、前を走る先行列車(両毛線直通のやつかな?)に突発的な運行支障が生じたようで、わが列車も足止め(臨時停車)のシーンがありました。
もっとも、「遅れ」と言っても数分程度のことで、大きな影響はありません。
渋川を出ると、ここから大前までが「吾妻線」です。
↑渋川を発車しました。
上越線は、右のほうへ大きくカーブしながら離れていきました。
↑ロングシート車だし、乗客もなかなか多くて…、この車内では画像はあんまり写せませんでした
おとなしくロングシートに座って、時折、首をひねって頭だけぐるっと振り向いて、背後の窓から景色を眺めました。この姿勢、シンドイです
ほんまに、こういうときはロングシートって〝不便〟で仕方ないよなぁ。
また、この時間帯は夕陽の輝きがめっちゃ眩しくて、進行方向左側の窓(向かい側の窓)からの風景鑑賞は困難でした
↑『
おっ、新幹線だ。長野新幹線か?』
…と思ったけれど、位置的に〝長野〟じゃないですわな。これは上越新幹線の高架橋でした。
↑対向列車との行き違いも、何度かありました。
115系普通電車のほか、上野直通の特急電車651系ともすれ違いました。
この日、終点大前までの道中ですれ違った普通電車は全て115系でした。
『
(私が乗っている)この列車だけが107系運用かいな…
』
↑普通電車なので、走っては止まり、走っては止まり…、を繰り返します。
走っても走っても、なかなか終点に着かないというか
〝奥深い〟路線だなと思いました。
ノリ鉄としては禁句ですが、きょうも朝から乗りっぱなしで、さすがに疲れてきたよ…
進むにつれて、高崎や渋川では見えなかった雪景色が、車窓に広がってきました。
↑眩しかった太陽も山の向こうへ隠れてしまったようです。
↑まもなく、万座・鹿沢口(まんざ・かざわぐち)に着くところ。
↑夕方5時前に、終点の大前に着きました。
高崎からの所要時間は約1時間45分でした。(やっぱり疲れますわ~
)
吾妻線の特徴の一つだと思うけれど、『JR時刻表』を見ると、終点の大前に発着する電車は1日に5本しかありません。少ないっ!?
ひとつ手前の万座・鹿沢口までは特急も乗り入れてくるし、列車本数はもうちょっと多いんだけどな。
最後の一駅区間、万座・鹿沢口~大前間だけ、ガタッと運転本数が減るという不思議です。
『
大前という駅は、きっと、乗り降りが極端に少ない、寂しい駅なのだろう』と、私は勝手に予想しておりました。
でも、実際に大前駅に降り立ってみると、思いのほか、終点まで〝乗り通した〟お客が多かったです。
多かったと言っても、もちろん、人数としては少ないのだけれどね
降車客のなかには、学校帰りと思しき高校生の姿もあったし、大人の姿もありました。
私は、大前まで乗り通す客は自分以外には居ないのではないか? …と勝手に思い込んでいました。
駅前を踏切で横切っているせまい道路には、数台のクルマが路肩で待機していました。お迎えのマイカーなんやね~
電車から降りた人たちは、それぞれクルマに乗り込んで、走り去っていきました。
↑大前駅のそばを流れる、吾妻川。
駅前からは対岸へ通じる橋がかかっていました。
吾妻線は、この吾妻川に沿って、渋川から大前まで〝さかのぼってくる〟路線です。
↑橋の上は、雪…というより、凍てついていました。
路面が黒っぽく見えるところは、濡れているのではなく、凍っているのです。歩くのも注意が必要でした。
↑橋の上から、大前駅を眺めてみました。
↑大前駅と、停留中の107系電車。
折り返し17時10分発の高崎ゆきとなるので、私もこれに乗って、今来た道を戻っていこうと思います。
↑再掲。このタイミングで写してもらったのが、この画像です。
折り返し待ちのひとときに、大前→高崎の乗車券を車掌から買ったのですが、その際に車掌さんが写してくれた一枚です。
どうもありがとうございましたー
↑大前にて、折り返し待ちの車内。
今乗ってきた道を、高崎まで、約1時間45分かけて戻っていきます-。
日没で、窓の外は見えなくなるし、こりゃ退屈すること間違いなし! 覚悟を決めて参ろう
↑車端部に、一席だけクロスシートがあるんだなぁ
通路をはさんで、隣りは便所ですけれどな。
窓の外は見えなくなるから、今さらあそこに座らなくてもいいか。
↑大前からの帰りは、定刻運転で順調に戻ってきました。
18時57分に高崎着です。
『
ふう~っ。帰ってきたー
』
めでたく、吾妻線の乗車完了です。
◎高崎からは、新幹線を乗り継いで京都へ帰ってきました
高崎に着いた私は、すぐさま新幹線ホームへ移動し、上越新幹線「とき342号」(高崎19時10分発)で東京まで移動しました。
20時00分に東京へ着いて、寄り道はせず(但し売店で弁当と缶飲料だけは買って
)、「のぞみ」に乗り換えました。
↑東京駅、東海道新幹線ホーム。
20時20分の新大阪ゆきに乗って、京都まで帰ってきました。