勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

一つ取って、一つ捨てる

2005-06-03 23:38:53 | Weblog
 僕は出かけるときは殆ど自転車に乗る。駅に行くにも、買い物にも、そして仕事にも。
自転車に乗っていて思うのは、歩行者の反応である。
今夜のように雨が降る時は、どうしても商店街の雨除けのある歩道を走ってしまう。人が歩いているときは後ろから自転車が走っていきますよ、という意味で小さく「リン」と一回だけベルを鳴らす。
若い人はすぐに反応して端によけるか、後ろを振り返って確認をする。ところが年配者になると、ことごとく反応が鈍い。先ず小さな「リン」では殆どが聞こえていない。辛うじて聞こえたようでもすぐには反応しない。
歳を取るということはこういうことなんだ、といつも思う。若いときに出来た事が、少しづつ出来なくなってくる。
記憶力、視力、聴力、体力、全てが衰えてくる。当然物事に対する反応も鈍る。若い頃にやったテニスやスキーも遠の昔に諦めた。それは40代に罹った椎間板ヘルニヤによる事もあるが、それも原因は老化といわれている。
つまりある時期を越えると、一つ歳を取る毎に何かを一つ失っていく。それを認めたくないが、あるとき嫌でも思い知らされる。自転車に乗っているといつもそれを感じるのである。

 今日の夕刊の記事の「高齢社会白書」によると90歳以上が100万人を超すという。100歳以上の人口も2万3千人で過去最高を更新し、65歳以上も過去最高で19.5%だという。
僕も遠くない将来、この中に入ってしまう。しかし歳を経て得た経験や能力もある。それを生かして活躍できる社会を白書は訴えている。


若いとき、自分が今の歳になるなんて考えてもいなかった。それは他人(ひと)のことだと思っていた。しかし確実に歳はとる。老化は嫌でもやって来る。その日のために今、何をやるかを考えて見ませんか?歳をとり、たくさんの経験を積むことはいい事でもあるのですから。
2005.06.03