勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

傘の日

2005-06-11 21:36:59 | Weblog
 昨日も取り上げたが、関東地方は昨日梅雨入りし、暦の上の梅雨の今日、6月11日は傘の日だそうだ。
梅雨はうっとうしいが、絵や小説にはなりやすいらしい。

朝日新聞の「天声人語」からの抜粋です。
 永井荷風の「濹東綺譚」の一節から、「私は多年の習慣で、傘を持たずに門を出ることは滅多にない」そんな男の傘に、「そこまで入れてってよ」といいつつ、女が首を突っ込んでくる。 
梅雨の日の情景だが、僕にこんな事がある筈もないので、別の話にしよう。

これも同じ「天声人語」から。
 「愚か者だけが人に貸すというものが三つある。また、貸したものが返してもらえる思ったら、これ程愚かな事はない。それは、本、傘、金だ」 
英国のユーモア作家、ダグラス・ジェロルドの言葉という。なるほどである。
前者の二つも大事だが、お金の場合は始末が悪い。よく言われることだが、どうしても貸さなければならない場合の方法として「私にはそれだけのお金を用意できないが、その一部ならある、これは返さなくてもいいから後はどうにか都合をつけてくれ」と言うのがいい。
また「あなたという友人を失いたくないから」という手もあるが、これは勇気がいる。しかし、失ってもいいのなら、方便として使うのにはいいかも知れない。

もう一つ傘の話。
 傘は小さな別世界を作る。「夜目遠目笠の内」とも言う。傘もまた、その下の淡い陰で人をぼんやりと包む。
傘をさすと、美しい人はより美しく、それなりの人も美しく、そうでない人もそれなりにしてくれる。
うっとうしい梅雨の日に傘をさして、あなたもより美しくなってみませんか。
2005.06.11