勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

手考足思

2005-11-26 00:06:19 | Weblog


 「手考足思」 初めて聞く言葉だが、陶芸家、河井寛次郎の言葉だそうだ。
「手を動かして考え、自分の足で歩きながら思いをめぐらせる」という意味で、簡単にいうと手と足で経験を積みながら考えるということらしい。

 「ニュース23」のキャスターでジャーナリストの筑紫哲也氏は言う。
「新聞記者になって10年近く『自分は向いていない』と思い続けた、でも手と足を使って10年やってたら『続けられるかもしれない』と思えるようになった。人間は経験によって変わり得るということです」
「夢を支えるのは、手足だけではない、頭を使う人は学者を夢見たらいい」ともいう。
 

 僕は今の仕事をする前に2度ほど職業を変えている。
今の仕事の途中でも紆余曲折があり、一度辞めたが、2ヶ月足らずで舞い戻った。
その時はずいぶん迷ったが、人生経験豊富な女性から言われた一言で決心がついた。
「人間、生きていれば誰だって、一生のうちに一度や二度は恥をさらす事だってあるわよ」
その言葉で送別会までして送られた仕事場に戻る気持ちになれたのだ。
そして今、この仕事が自分に合っていると思える。

 筑紫さんは言う「この言葉、若い皆さんに当てはめると、自分の将来は早く決めるのがいいのだと思い込まないこと。手と足で経験を積みながら、これからも考えていけばいい、若い人の夢には、ゆとりと幅があっていいのだ」と。 

 今の僕にはこれからの経験よりも、今までの経験を如何に生かすことができるかということだが、若いときの経験は、たとえそれが失敗に終わったとしても後に大いに役立つものだ。
若い皆さんは冒険もしながら、多くの経験を積んで、夢に向かって「手考足思」してもらいたい。
 
老婆心ならぬ老爺心。隠居できない隠居じじいの独り言です。

                  写真は昨年の秋の六義園の池です。
2005.11.26