勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

冬めく

2009-11-14 23:59:15 | Weblog
 12月の気温だという、真冬のような寒い日が続いたかと思うと、今日は暖かな一日になった。色づいた木々も葉を落としはじめ、冬の到来を告げている。春めく、秋めく、などのように、冬めくという言葉もあるらしい。早速買ったばかりの電子辞書で調べてみた。
冬めくとは 「はっきり冬景色がととのったというわけではないが、なんとなく冬らしくなってきた感じをいう」 とある。
初冬の季語だそうだ。俳句も載っていた。

枝葉鳴る あした夕べに 冬めきぬ (室積狙春)
 春には大賑わいだった上野不忍池の桜並木も、今は人通りも少なく、冬が来たことを告げるかのように枝葉が初冬の風に鳴っていた。

 谷中の墓地にも足を伸ばしてみると、赤く色づいた葉の中にも、まだ緑が残る桜木は、春とはまた違った趣をかもし出し、ひとつひとつの葉の隙間からも冬がチラリと顔を覗かせている。

 しかし、ここに来た目的はこの桜並木の紅葉を見るためだけではない。以前にも紹介したことがあるが、谷中の墓地の入り口にある、行列ができるスイーツのお店「パティシェ イナムラ ショウゾウ」のケーキが目的であった。

 パティシェ・稲村省三さんは、去る11月9日に発表された、厚生労働省による、卓越した技能を持つ今年度の「現代の名工」150人に選ばれた一人である。

 買って来たケーキは、2回に分けたが、たちまち我が胃の中に納まった。このお店にはスイーツのほかにもうひとつお薦めがある。

 入り口に置いてある「ご自由にお召し上がりください」と書かれた飲み物がある。水だと思って飲んで驚いた。適度な酸味と軟らかな甘みに、お代わりをしてしまったほどだ。「これは何ですか?」と店員さんに聞いた。自家製のレモネードと知って、その美味さに買って帰りたいくらいだった。

 冬めく季節には、熱いコーヒーと、「パティシェ イナムラ ショウゾウ」のケーキがよく似合う。画像のケーキは、このお店のお薦めの一品「上野の山のモンブラン」です。