花の香りに秋を知り、風の音に秋を聞き、空の高さに秋を見る。どんなに夏が暑くても、秋は必ずやってくる。見上げた空に浮かぶ鰯雲の秋の空。
秋の空は高いという。秋の空は変わりやすいという。秋の空は澄んでいるという。
秋は夕暮れがいいと清少納言がいう。「もののあはれは秋こそまされ」と、人ごとに言ふめれど、折節の移りかはるこそものごとに哀れなれ、と吉田兼好はいう。
秋の日は釣瓶落としという。
さびしさは その色としもなかりけり まき立つ山の 秋の夕ぐれ(寂蓮法師)
心なき 身にもあはれは知られけり しぎたつ澤の 秋の夕ぐれ(西行法師)
見わたせば 花も紅葉もなかりけり 浦のとまやの 秋の夕ぐれ(藤原定家朝臣)
秋の日は釣瓶落としという。
さびしさは その色としもなかりけり まき立つ山の 秋の夕ぐれ(寂蓮法師)
心なき 身にもあはれは知られけり しぎたつ澤の 秋の夕ぐれ(西行法師)
見わたせば 花も紅葉もなかりけり 浦のとまやの 秋の夕ぐれ(藤原定家朝臣)
「いつが夏の終わりか知る由もなく、気づけば蹌踉(そうろう)と、日暮れの秋風の道を・・・」。ジェットストリームでの城達也さんのナレーションも聞こえてきそうな、秋の夕暮れ時。ものの哀れの秋は、馬も人も肥える食欲の秋でもある。あぁ~、お腹空いた。