勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

秋の空

2009-11-04 01:29:09 | Weblog
 北風が吹き荒れた日本列島。近畿地方で吹いた木枯らし1号に続き、東京でも千代田区の北の丸公園で、2日午後8時13分、最大瞬間風速16.4メートルの北北西の風を記録し、木枯らし1号が吹いたと発表があった。

 冷たい北風に大気の埃も吹き飛ばされたのか、東京の空は雲ひとつない青空が広がり、昨日より更に寒い一日となった。変わりやすい秋の空に例えて、女心と秋の空とか、男心と秋の空とかいうが、果たしてどちらが本当か?

 一説によると、男心は変わりやすいが、次第にあたたかくなるので、春の空に例えられ、女心は、次第に冷たくなるので秋の空だという。この説は、僕の独断と偏見によるものが大きいが、「秋の日和と女の心は日に七度変わる」という諺もある。

 結婚話でお金を巻きあげた挙句、次々と男を殺した女が起訴され、耳目を集めている。この毒婦の心は、秋の空どころではない。冷たく吹き荒れる木枯らしか、突然襲った竜巻か。

 僕の好きな歌で、女心の怖さを歌った ちあきなおみ「霧笛」 という歌がある。ファドの女王 アマリア ロドリゲス「難船」のカバー曲である。
Naomi Chiaki sings Fado

 この詩の最後の詞(ことば)「グラスの毒は・・・ 愛なの」 と、恐ろしいまでの女の情念を、ちあきなおみが見事に唄いあげる。例の結婚詐欺の女には愛のかけらなど微塵もなく、お金への欲望だけが渦巻いているが。。。 

木枯らし1号

2009-11-02 23:52:13 | Weblog
 1日、都心では最高気温25,9度の夏日を記録したが、2日には最高気温が16,7度となり、前日との気温差9,2度と、夏から一気に冬になる。近畿地方では木枯らし1号も吹いたという。
 寒気に襲われた日本列島だが、向島百花園では、春と秋の2回咲き、花期も長いという、子福桜(コブクサクラ)が見頃を迎え、すすきと妍を競っている。

 夏日から一転、木枯らしの冬、そして桜とすすきの共演は、夏と冬、春と秋が同時に来たようで、摩訶不思議。北日本では初雪も降ったというが、早くも「しんしん」の冬が来た。

 那珂太郎さんは「音の歳時記」で、「しんしんしんしん それは時の逝く音 しんしんしんしん かうして幾千年が過ぎてゆく」 と詠う。冬の嫌いな僕、新型インフルエンザが猛威を奮いそうな今年の冬は、静かに逝って欲しいものだが。。。

秋は夕暮れ

2009-11-01 04:44:54 | Weblog
夏が終ったと思っていたら、早くも、もう霜月。その11月を音で表わすと「さ行音」になるという。

しもつきの朝の霜だたみ
乾反葉(ひそりば)敷く山道を行けばさりさり
波うちみだれる白髪野を行けばさくさく
無数の氷の針は音立ててくづれる
澄んだ空気に清んだサ行音
あをい林檎を噛む歯音にも似て

-那珂太郎さん 「音の歳時記」より-

 清少納言は秋は夕暮れがよいと言った。「日入りはてて、風の音むしのねなど、はたいふべきにあらず」と。。。

 深まる秋の夕暮れの隅田川、色づきはじめた桜葉の向こうには夕日が赤く燃え、さらさらと流れる水に、さわさわと風の音、さやさやと水面にゆれる夕日の影を横切る一隻の船。さ行の秋が、通り過ぎようとしている。11月7日は立冬だとか。「しんしん」の冬が来るのも間近のようだ。